広島-呉-松山を結ぶフェリーを運航している瀬戸内海汽船の「シーセパセオ2(SEA PASEO 2)」が2020年8月1日から就航開始になったので、早速ドローンで空撮してきました!
昨年2019年には初代「シーパセオ(SEA PASEO)」が就航しており、その時にも何度かドローンで空撮しました。この初代「シーパセオ」は、グッドデザイン賞をはじめいくつかの賞を受賞しており、その際のプレゼン映像で私の映像も使っていただけました^ ^
今回、昼間はもちろんのこと、夜に航行している「シーパセオ2」の姿を撮影するべく、夜間のドローン空撮にも挑戦してみました!夜間に航行するフェリーの空撮映像というのは見たことがなく、撮れたら珍しいと思ったので撮ってきた次第です。
実際に撮り終えて、個人的にはとても綺麗に撮れたのではないかと思います♪
夜に航行する「シーパセオ2」のドローン映像
広島方面からやってきて松山観光港へ停泊、そして再び広島方面へ向かう「シーパセオ2」の最終便を夜8時頃に撮影してきました。
夜間にまともにフェリーを撮影するのはほぼ初だったので、
- 船体に十分な明るさがあるか?
- 真っ暗な画面で上手く操作できるか?
この2点は心配でした。
船体が明るくないと、綺麗な映像が撮れなかったり、手元の画面での操作が難しくなるわけですが、「シーパセオ2」は屋上が公園みたいになっており、そこが結構明るいので、船体の明るさは十分あり心配した点は全然問題ありませんでした!
真っ暗な海を「シーパセオ2」が白波を立てながら突き進む光景は、思っていた以上のものでしたし、また撮りたいなぁと思いますね♪
昼間の空撮よりも操作は簡単!
夜間の動体空撮は難しいかと思いきやそんなことはないです。
昼間にも動くフェリーを何度か撮影していますが、正直、夜のほうが簡単な気がします。
というのも、手元の画面を見て操作するわけですが、基本的には真っ暗でして、あるのは船の明かりだけ。まわりの景色は一切ありませんので、船の明かりだけに集中して操作すればいいので、気が散ることなく操作できます。
また、昼間と違って多少のブレは夜間映像の場合にはわかりづらいのもあります。あまりにブレてしまうとわかりますが、ほんの少しの速度の微調整だったりは映像ではわかりづらいです。
注意すべき点
- 周囲の状況(障害物など)を完全に把握
- ほかの船舶の状況を把握
- 高度を下げ過ぎない
- GPSは必須
夜に動いている被写体を撮るには色々注意点があります。
結構危ない飛行になりますので、無人航空機での撮影は航空法的にも難しいです。
今回はMavic Miniの模型航空機を飛ばしてます。
周囲の状況(障害物など)を完全に把握
初めて飛ばす場所での夜間飛行は絶対にやめたほうがいいです。
必ず、昼間に何度か飛ばしたことのある場所でやるべきで、
- 飛行させる場所がどんなところなのか?
- どこにどんな障害物があるのか?
などを完全に把握した状態で飛ばすことを推奨します。
海であっても場所によっては電線があることもありますし、灯台やらの人工物が設置されていることもあります。
また、普段その海を航行する船はどんな高さの船かを把握しておくことも大事です!障害物だけ認識していても、大きな船がやってきて衝突することも十分考えられます。
何度も飛ばしている場所で、地理や障害物の有無、航行する船を必ず認識した上で飛ばすべきです。
ほかの船舶の状況を把握
撮影する時には、必ずほかの船の状況を随時確認することは必須です。
Mavic Miniであれば一人でも撮影可能ですが、常に監視しておく人がいれば安心です。
画面上ではたとえ真っ暗であっても、目視でなら意外と明るいですので、船が来ているかどうかは確認することができます。
基本的に、被写体になってる動く船の近くを飛ばしているのであれば、ほかの船がその船に急接近することはないので、衝突の可能性は少ないです。ただ、少し離れた場所から撮影している場合などは船がいる可能性もありますので危険があります。
また、横移動している場合や後進している場合など、前進している時以外は完全にまわりの状況が見えませんので危ないです。
高度を下げすぎない
高度を下げすぎると色々と問題が出てきます。
- ほかの船と衝突する可能性あり
- センサーが誤作動し水没の可能性あり
- 電波が途切れてしまう可能性あり
いくら昼間に船の高さを把握していても、夜にだけ大きな船が航行してくる可能性もゼロではないと思います。なので、高度はある程度高いことに越したことはありません。
そして、高度を下げすぎることでセンサーが誤作動してしまい、予期せずに高度が下がり過ぎてしまいそのまま水没してしまうことも考えられます。水面ではセンサーは誤作動しやすいので要注意。
また、特にMavic Miniの場合は電波が非常に弱いので、高度を下げれば下げるほど電波は弱くなり、手元のモニターが乱れて操作できなくなります。自分と機体の間に障害物(船)があると、なおさら電波が途切れやすくなりますね。
GPSは必須!
GPSは離陸前に必ず拾って、ホームポイントを設定するのを忘れずに。
夜の飛行は、明かりがない海などでは、手元の画面は真っ暗です。
例えば、船を撮影している最中は明かりがあるので問題ないですが、撮影を終えて帰還させる場合など、何もない場所では手元の画面は完全に真っ暗で、どっちの方向を向いているのかさえわからない状況です。
そこで画面左下にある機体の現在地と操縦者の位置を示す画面があれば、それを手掛かりに機体を帰還させることができます。正直、目視外飛行で夜間飛行する際にはその画面がないと帰還させることは不可能ですので、もはや必須!
また、GPSに加えて、少しでも周囲の状況を見たいのでしたら、動画モードではなく「写真モード」に変更すればだいぶ画面は明るくなり、周囲の状況が見やすくなります。なので、動画を撮り終えたら写真モードにして帰還させることをお勧めします。
Mavic Mini(模型航空機)だからできます
普通にフェリーを夜間に撮影してますが、これは模型航空機のMavic Miniだからできることです。
重量200g以上の無人航空機の場合には、そもそも夜間飛行は難易度は結構高いですし、さらに目視外飛行となるとほぼ無理なのではないかと思います。
これが許可なくできるのは、重量199gの模型航空機だからです!
なので、現状このような映像を撮れるのはMavic Miniだけと言っても過言ではありません。
昼間に航行する「シーパセオ2」の空撮映像
2020年8月1日、就航当日の朝に撮影してきました。
広島からやっくる初便を撮影、松山観光港へ停泊して再び広島へ向けて航行する様子を撮影したわけですが、昨年撮影した映像とほとんど同じ映像になってしまい少しがっかり^^;
本当は同じにならないように、色々な撮影テクニックを駆使して撮るつもりだったのですが、今回飛ばしたのがMavic Miniで、実際に飛ばしてみるとあまりにも電波が弱くて、手元の映像がすぐに途切れ途切れになってしまったので全く試せず。
結局は昨年と同じ、ただ追尾するだけの映像になってしまいました。
まぁ天気もそこそこ良くて、ブレも少なく綺麗に撮れたので満足ではありますが、出来ればこれまでとは違った映像が撮りたかったですね(T . T)
やっぱり速度においても電波においても、断然Mavic 2とかのほうがいいですよ。速度はSモードにすれば問題ないですけど、電波はやっぱりMavic Miniだとツライ…。
まとめ
2020年8月1日に就航した、瀬戸内海汽船のフェリー「シーパセオ2」の空撮映像を紹介しました。
今回は昼間と夜間の両方に撮影し、どちらも満足できる綺麗な映像が撮れたと思います!
特に夜間のフェリー映像は結構珍しいと思いますし、普通に空撮しようと思っても出来ませんので、個人的には価値ある映像だと感じますね。
国土交通省もTwitterで「いいね」してくれましたし^ ^
今夜は瀬戸内海汽船のフェリー「シーパセオ2」をMavic Miniで空撮してきました!
“公園” がコンセプトの屋上は、明かりが付いていて結構綺麗でしたね^ ^#シーパセオ#シーパセオ2#SEAPASEO2#ドローン pic.twitter.com/5qRpWYE2Dg
— 猛LION (@mou1ion) August 4, 2020
また機会があったら夜間の船舶映像は撮りたいと思います。