空港周辺のドローン規制は?高度を守れば空港周辺でも飛行可能?

ドローン

空港周辺でのドローン飛行に関して、

「空港周辺は全面飛行禁止!」

と思っている方が多いと思いますが、実は決められた高度をしっかり守って飛ばせば、空港周辺でも全然飛ばすことができるんですよね!

空港周辺には制限区域が設けられていまして、空港に近づけば近づくほど(高度の)制限は厳しくなり、遠くなればなるほど制限が緩く高度を上げて飛ばすことができます。

ただ、空港周辺は旅客機などが飛んでいますので、慎重に飛ばさなければならないのは間違いないですし、必要がないのなら飛ばさないほうが良いとは個人的に思います。

空港周辺のドローン規制

航空法によって、空港周辺でのドローン飛行は大きく制限されています。

当たり前ですが、空港周辺は航空機が離着陸に向けて低空飛行しますので、高度関係なく無尽蔵に飛ばしていたらドローンと衝突する可能性は高まります。

最近もどこかの国で、「航空機を操縦中のパイロットが、空港周辺でドローンが飛んでいるのを見つけて離着陸を中断した」なんていうニュースを見ましたが、万が一衝突してしまったら大惨事になりかねませんので、それだけは絶対に避けなければなりません。

これはその国の法律によって異なりますが、我が国日本ではいったい空港周辺でのドローン規制はどうなっているのか見ていきたいと思います。

 

制限区域が設けられている


引用: naa.jp

↑こちらをご覧の通り、空港周辺には制限区域が設けられています

  • 航空機が高度を下げて離着陸する「進入表面」や「延長進入表面」
  • 滑走路の横が「転移表面」
  • 空港から半径4kmが「水平表面」
  • そこからさらに半径12.5kmが「円錐表面」(空港から16.5km)
  • さらに外側にあり空港から24kmまでが「外側水平表面」

これは空港の規模によって異なり、例えば「外側水平表面」が設定されてない空港もありますので、飛ばす際にはその空港の制限区域を確認する必要があります。

各制限区域内で飛ばせる高度が決まってる

各制限区域では、飛ばせる高度が決まっています。

例えば、

転移表面を除く空港から4kmまでの「水平表面」内では、空港から高さ45mより上空は制限されていますので、それよりも低い高度であれば飛ばすことができます。

「円錐表面」はすり鉢状に設定されており、空港から離れれば離れるだけ飛ばせる高度が上がっています。つまり、他の制限区域のように一定ではなく、空港からの距離によって制限される高度が変わるのです。最も空港に近いところの制限高度は45mとなり、一番遠いところの制限高度は295mになります。

「外側水平表面」は、空港からの高さ295mのところまで飛行可能ですので、実質ドローンは航空法で150mまでしか飛ばせないことから、基本的に気にすることなく飛ばせます。

このように、各制限表面によって決められて高度を守ってドローンを飛行させる分には、基本的には許可等は必要なく飛ばすことができます。

滑走路の「標点」が基準!

制限区域で基準になっているのは、正しくは滑走路の標点(中央)からの距離になります。

つまり、標点からどのくらい離れているかで制限区域が定められており、また、高度に関しても標点の高さを基準にして飛ばす必要があります。

例えば、

標点(空港)から45mまで飛ばせる「水平表面」内に、標高40mの山があるとしましょう。

その山の頂上から真上に飛ばそうとする場合、飛ばせるのはわずか5mです。決して山頂から上空45m飛ばせるわけではありませんので要注意!あくまで標点から高度45mまで飛ばしてOKなわけですから、標高40mの山頂からは5mしか飛ばせません。

ただ、厳密に言いますと、実は5m以上飛ばせる場合もあります。山の標高は海面を0mにして測られており、一方、標点が海面と同じ高さであるとは限らず、ほとんど場合は海面よりは少し高い場所にあります。(大体は海面に近いですが…)

もし標点(空港)が海面から高さ5mのところに位置していたら、標高40mの山頂からは上空10mまでは飛ばすことができるということになります。

とにかく、距離も高度もこの標点がすべての基準ですので、飛ばす際にはこの標点が一体海抜何mなのか把握しておかないと計算できないということですね!

制限区域を実例で紹介

実例で紹介していきたいと思いますが、上の地図は愛媛県の松山にある松山空港の制限区域が描かれたものになります。

空港から左右に伸びるのが「進入表面」や「延長進入表面」で、小さな円が「水平表面」そして「円錐表面」「外側水平表面」となっています。

今回はすり鉢状になっており、標点から離れるごとに制限高度が上がる「円錐表面」を例にします。

↑こちらは少し拡大したものですが、例えば「円錐表面」内にある小さな島「釣島」という場所でドローンを飛行させるとします。すでに紹介したように「円錐表面」は一定の高度制限がなく、標点からの距離によって高度が異なります。

では、一体この「釣島」の制限高度はどうなっているのか?

実はこれを確かめるには空港事務局に電話をして聞く必要があります。電話すれば教えてくれますので、もし制限区域内で飛ばそうと思っている方は気軽に聞きましょう。(※この先で紹介しますが、空港によってはネットでも調べられます)

続きになりますが、空港事務所に確認すると、標点から計算した「釣島」の制限高度は、空港に近い側が145mとなり、遠い側が169mとなります。

つまり、標点から近い側は標点から145mまでは飛ばせますし、遠い側は169mまで飛ばせることになります。松山空港の標点は海抜とほぼ同じですので、島で離陸させる場所がほぼ海面と同じ高さであれば、そこからFPVの表示を見ながら145m、169mまで飛ばせるわけです。

ただ、航空法で地表面から150m以上は飛ばせないことになっていますので、そもそも遠い側では150m以上は飛ばせず、制限高度は特に気にする必要はなし。一方、近い側は150m飛ばせると思いきや、制限区域に当たるので145mまでしか飛ばせないことになります。

また、島にもし標高が数十メートルの山があったとして、そこから飛ばすのであれば手元のモニターに表示される高度は全く当てになりませんので要注意です。

空港周辺の制限高度を知りたい場合には?

空港周辺の制限区域の高度を知りたい場合には2つの方法があります。

  1. 各空港の空港事務所に電話して聞く
  2. ネット上の高さ回答システムで調べる

空港事務所に電話すれば教えてくれます。各空港事務所の電話番号は国土交通省の公式ホームページにまとめて載っていますので、そちらを確認してみてください。

また、以下に記載する主要な空港であればネット上で細かく調べることができますので、そちらで調べることをおすすめします!

羽田空港「高さ制限回答システム」

成田空港「高さ制限回答システム」

伊丹空港「高さ制限回答システム」

松山空港「高さ制限回答システム」

福岡空港「高さ制限回答システム」

長崎空港「高さ制限回答システム」

勘違いに要注意!

制限区域の「高度」は非常に勘違いしやすいところですので注意が必要です。

大事なのは空港の標点から○○mということであり、決して海面○○mということではありません。

そして問題なのが、ドローンを飛ばす側は一体標高どのくらいの位置を飛ばしているのかリアルタイムで分からない点にあります。離陸させた位置からの高度はモニターに表示され把握できるのですが、標点から何メートルを飛行しているのかは把握することはできませんので、もしかすると制限高度を飛ばしてしまう可能性があります。

標点が海抜0mで、離陸させる位置も海抜0mであればモニターの表示を見れば簡単ですが、そうでないことが多いと思いますので、そこだけは注意して飛ばす必要がありますね。

勘違いしてしまい、制限高度を飛ばしてしまうと完全に違法ですし、航空機に衝突する可能性が遥かに高くなりますので、絶対にココだけは守るようにしましょう!

水平表面ではDJI社製ドローンは飛ばせません!

実は、水平表面ではDJI社製のドローンは飛行できません。そもそもプロペラがまわらず離陸できないですし、近づこうとしても強制的に入れないようになってます。

理由としては、安全面を考えてあらかじめDJI社側が規制しているから!

要するに、ドローンはGPSで制御されていますから(例えATTIモードであっても)、空港からの距離で制限することが可能になっていて、水平表面内では飛ばないようにプログラムされているのです。

水平表面で飛ばすには解除する必要あり

「じゃー標点(空港)から4km圏内では絶対飛ばせないのか?」

と聞かれれば、実はそんなこともありません!

「水平表面」内でも標点からの高さ45m以内であれば法律的に飛ばせますし、申請して許可を貰えばそれ以上の高度も飛ばせる可能性があります。

もし飛ばすのであれば、DJI社に申請してそのドローンにプログラムされている規制を解除してもらう必要があります。申請には、飛行させる機体の番号解除したいエリア日付名前連絡先目的などを入力する必要があり、少し労力が要ります。

解除するには、DJI社公式サイトの以下のページからできますので、もし必要な方はそちらから申請してみてください。

DJI社 カスタムロック解除

 

空港周辺のドローン規制に「重量」は関係ない!

空港周辺のドローン飛行に関して、「重量200g未満の模型航空機はどうなの?」という疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

結論を言えば、空港周辺の規制に関して重量は関係ありません

なので、普通の大型・中型のドローンであろうと、Mavic Miniのような小型のトイドローンであろうと、空港周辺の規制に関しては同じになりますので、多くの方が利用しているMavic Miniにもこの規制(法律)は関わってきます。

 

空港周辺での飛行は遠慮すべき

これはあくまで個人的な見解ですが、空港周辺、特に「水平表面」より内側では飛ばさないほうが良いと思いますし、「円錐表面」でも空港に近ければ飛ばさないほうが無難だと思います。

航空機に衝突、または接近することは絶対に避けなければなりませんし、そんなことしてしまったらニュースに載るどころか人生終わります。

空港周辺で飛ばすということは、たとえ制限区域の高度をしっかり守っていたとしても、航空機との衝突や接近のリスクは他の場所と比べて高くなるわけですから、それならば、必要がないのであれば飛ばすのは控えたほうが良いと考えますね。

操作をミスって制限区域に侵入してしまう可能性もありますし、ドローンが勝手に暴走してしまう可能性も現状ゼロではありませんので、そこのところは慎重になるべきです。

まとめ

空港周辺でのドローン飛行について紹介しました。

たとえ空港周辺であっても高度を守れば飛ばせるということ。そして、勘違いしてはいけなのが、すべては空港の滑走路の「標点」を基準にしていること。

これらをしっかり頭の中に入れ、細心の注意を払って空港周辺ではドローンを飛ばしましょう!

 

わたし自身は法律の専門家ではありません。誤っている内容もあるかもしれませんので、確実な情報は各空港事務所に確認することをおすすめします。
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