空港周辺のドローン規制!高度を守れば空港周辺でも飛行可能

空港周辺でのドローン飛行 法律・国家資格

空港周辺でのドローン飛行に関して「空港周辺は飛行禁止」と思っている人もいますが、実はそんなことはありません。

空港周辺には「制限表面」が設定されており、決まっている高度を超えなければ実は申請なしでも飛ばせるのです。

この記事では、空港周辺でのドローン飛行について「どのような規制があるのか」「どこなら飛ばしていいのか」など具体例を挙げて解説していきます。

空港周辺は飛行機やヘリがたくさん飛んでいますので、必要がないなら飛ばさないほうがいいのは間違いありません!

空港周辺のドローン規制

航空法により空港周辺でのドローン飛行は制限されています。

空港周辺は飛行機が低空で飛行するため、高度関係なく無尽蔵に飛ばしていたらドローンと衝突する可能性もあります。

最近も「旅客機を操縦中のパイロットが空港周辺でドローンが飛んでいるのを見つけて離着陸を中断した」というニュースを見ました。万が一衝突してしまったら大惨事になりかねませんので、それだけは絶対に避けなければなりません。

空港周辺は「制限表面」


引用: naa.jp

空港周辺には「制限表面」が設けられています。制限表面とは高度制限がある空域のこと。

制限表面は全部で6つあり、空港の規模によって制限表面の有無は異なります。

  1. 進入表面:進入の最終段階及び離陸時における航空機の安全を確保するために必要な表面
  2. 水平表面:空港周辺での旋回飛行等低空飛行の安全を確保するために必要な表面
  3. 転移表面:進入をやり直す場合等の側面方向への飛行の安全を確保するために必要な表面
  4. 延長進入表面:精密進入方式による航空機の最終直線進入の安全を確保するために必要な表面
  5. 円錐表面:大型化及び高速化により旋回半径が増大した航空機の空港周辺での旋回飛行等の安全を確保するために必要な表面
  6. 外側水平表面:航空機が最終直線進入を行うまでの経路の安全を確保するために必要な表面

すべての空港に設定されているのが「進入表面」「水平表面」「転移表面」の3つ。東京・成田・中部・関西国際空港及び政令空港に関しては、さらに追加で3つの制限表面があります

政令空港とは?

釧路・函館・仙台・大阪国際・松山・福岡・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・那覇

大きな空港には全部で6つの制限表面が、小さな空港には3つの制限表面があると覚えておけばOK!

空港周辺で飛ばす際は飛行空域の「制限表面」を事前に確認する必要あり。

具体的な制限高度

空港からの距離制限高度
進入表面
延長進入表面
転移表面
水平表面4km45m
円錐表面16.5km45〜295m
外側水平表面24km295m

決められた制限高度を超えない限り基本的に飛行可能です。

標点(空港)から4km圏内の「水平表面」で飛行させる場合、標点から上空45mまでは許可なく飛ばせます。標点(空港)から4km〜16.5kmまでの「円錐表面」では、離れるごとに制限高度は高くなり、もっとも近い地点で45m、もっとも遠いところで295mです。

標点(空港)から16.5km〜24kmの「外側水平表面」では295mより上空が高度制限になります。しかし、そもそもドローンは上空150mまでしか許可なく飛ばせませんので、つまり高度制限は気にせず飛ばせることになります。

下記の空港に関しては「進入表面」もしくは「転移表面」の下限の空域、空港の敷地の上空の空域が飛行禁止となっていて飛ばせません。

該当空港
新千歳空港、成田国際空港、東京国際空港、中部国際空港、関西国際空港、大阪国際空港、福岡空港、那覇空港

制限高度を超えて飛ばすには?

制限高度を超えて飛行させる場合には、空港等の管理者(空港事務所等)の了解を得たうえで、国土交通省に許可承認申請を行う必要があります。

制限高度の確認方法

制限高度の確認方法

空港周辺で飛行させる際には、「飛行させたい場所がどの制限表面に該当しているのか?」と「どのくらいの高さまで飛ばせるのか?」を把握する必要があります。

それを確かめる方法は以下2つです。

  • 高さ制限回答システムで調べる
  • 空港事務所に確認する

高さ制限回答システムは、飛行させたい住所を地図上で入力することで、そこがどの制限表面に該当し、どのくらいの高さまで飛ばせるのか一発で表示してくれます。

すべての空港に対応しているわけではないので、高さ制限回答システムがない空港に関しては空港事務所へ直接連絡して確認しましょう。

高さ制限回答システム空港事務所
羽田空港050-3198-2865
成田空港0476-34-4650
伊丹空港06-6843-1037
中部国際空港0569-38-7555
関西国際空港072-455-2221
福岡空港092-623-0501
新千歳空港0123-46-2970
函館空港0138-57-1620
稚内空港0162-26-2080
釧路空港0154-57-8880
旭川空港0166-83-2200
帯広空港0155-64-5320
青森空港017-739-2121
秋田空港018-886-3362
仙台空港022-382-4057
山形空港0237-48-1313
新潟空港025-273-4567
松本空港0263-58-2517
富山空港076-495-3055
神戸空港078-595-6272
南紀白浜空港0739-42-2348
鳥取空港0857-28-1150
出雲空港0853-72-0224
岡山空港086-294-5550
広島空港080-6476-3433
山口宇部空港0836-21-5841
松山空港089-972-0319
高松空港087-879-6771
高知空港088-863-2621
佐賀空港0952-46-0150
対馬空港0920-54-2159
屋久島空港0997-46-2211
奄美空港0997-57-7332
北九州空港093-473-1089
長崎空港0957-53-6151
熊本空港096-232-2311
大分空港0978-67-3771
宮崎空港0985-51-3223
鹿児島空港0995-58-4463
那覇空港098-859-5132
参考:空港等設置管理者・空域を管轄する機関の連絡先について

【実例】制限表面で飛行させる

高さ制限回答システムで調べる

実際に制限表面で飛行させる手順を解説。

ここでは愛媛県松山市にある松山空港の制限表面下で飛行させると仮定。松山空港は政令空港で6つの制限表面すべてが設定されています。

水平表面で飛行する場合

松山空港の高さ制限回答システムで「水平表面」にあたる飛行地点を選択。すると、照会結果として「制限表面の種類」と「制限高」が表示されます。「制限高」には飛行可能な高度が表示され、この地点では高さ49mまで飛行可能です。

「水平表面」では45mまでの飛行が可能ですが、松山空港(標点)は海抜4mに位置しますので、45m+4m=49mまでの飛行が可能ということ。

注意点としては飛行地点の標高を把握することです。標点(空港)から49mまで飛行可能ですが、飛行地点が標高40mだった場合には9mしか飛ばせないことになります。

これはよく誤解する点で、単純に「水平表面だから手元の画面を見て45m(今回は49m)を超えなければOK」というわけではありません。制限高度はあくまで標点からの高さなので、飛行地点が標高20mなら上空29mしか飛ばせませんし、標高55mなら1mも飛ばせないことになります。

円錐表面で飛行する場合

「水平表面」と「外側水平表面」はどこを選択しても同じ制限高度が表示されますが、「円錐表面」では選んだ地点によって飛行可能な高さは異なります

今回選択した地点は80mまで飛行可能です。あとは飛行地点の標高を確認しておく必要があります。もしこの地点の標高が90mの小高い山だったら1mも飛ばせませんし、標高25mだったら上空55mまで飛ばせます。

外側水平表面で飛行する場合

外側水平表面は制限高度が一定の295m以上になります。

そもそもドローンは150mまでしか許可なく飛ばせないため、この制限表面で飛行する際には高度を気にすることなく飛ばせます。

外側水平表面での飛行は高度制限を気にする必要なし!

制限表面で飛行させる際の注意点

気をつけるべき点

制限表面に関しては以下の点に注意。

  • 重量は関係ない
  • 基準は空港の標点(滑走路)
  • DJI社製ドローンはロック解除が必要
  • 小型無人機等飛行禁止法も適用される空港がある

重量は関係ない

航空法(空港周辺)に重量は関係ない

空港周辺(制限表面)に関する航空法は重量問わず全てのドローンに適用されます。

重量100g未満の「模型航空機」は航空法が一部適用外ですが、この制限表面に関しては重量100g以上の「無人航空機」と同じ扱いでがっつり適用されます。

トイドローンなども間違って飛ばさないようにしましょう!

基準は空港の標点(滑走路)

基準は空港の標点

制限表面の基準になっているのは空港の滑走路に設定されている標点です。この標点からの距離と高度によって飛行可能な高度は決められています。

標点は海抜0mにあるわけではないので、標点の標高とドローンを飛行させる地点の標高を事前に調べる必要があります。

DJI社製ドローンはロック解除が必要

DJIでロック解除

DJI社の空撮用ドローンは「GEO区域マップ」が設定されており、そこに近づくと警告が出たりロックを解除しないと飛行させれません

空港近くを飛行させる際はGEO区域マップを確認し、事前にロック解除の申請をしたり現地でロックを解除する必要があります。現地でロックを解除するにはネット通信が必要です。

  • 進入表面や転移表面、延長進入表面は、調整結果や許可承認を提出し、事前に公式サイトからロックを解除する必要あり
  • 水平表面では現地でロックを解除することで飛行可能(ネット環境必要)

事前の申請(ロック解除)はDJI FlySafe(DJI公式サイト)から行え、機体番号や解除エリア、日付、名前、連絡先、目的などを入力して解除します。認められれば解除されますし、修正が入ることもあります。

小型無人機等飛行禁止法が適用の空港

小型無人機等飛行禁止法が適用される空港もある

全国8つの空港は「小型無人機等飛行禁止法」の対象となっており、敷地内とその周辺おおむね300mは飛行禁止となります。飛行には空港管理者の同意や都道府県公安委員会等への事前通報が必要です。

違反した場合は、警察官等による機器の退去命令や、飛行の妨害等の措置の対象となる場合があり、1年以下の懲役又は59万円以下の罰金に処せられる場合があります。

小型無人機等飛行禁止法はドローンの重要に関係なく適用です。

飛行させる場合の同意の申請・通報等に関する連絡先は以下のとおり。

新千歳空港北海道エアポート株式会社
新千歳空港事業所運航情報課
0123-46-2970
成田国際空港成田国際空港株式会社
空港運用部門オペレーションセンター
0476-34-4650
東京国際空港
(羽田空港)
羽田空港事務所
航空管制運航情報官
03-5757-3022
中部国際空港中部国際空港株式会社
COC総括グループ
0569-38-7853
大阪国際空港
(伊丹空港)
関西エアポート株式会社
伊丹空港運用部
06-4865-9557
関西国際空港関西エアポート株式会社
関西空港運用部
072-455-2073
福岡空港福岡国際空港株式会社
総務本部 総務・人事部 総務課
092-623-0501
那覇空港那覇空港事務所
航空保安防災課
098-859-5110

空港周辺での飛行は遠慮すべき

空港周辺では必要がないなら飛ばさないほうがいいです。

旅客機やヘリコプターなどが離発着のため低空飛行します。有人機へ接近することはNGですし、法律的に問題なくても、有人機のパイロットがドローンを確認すれば、管制塔へ連絡が入り離発着が中断される可能性もあります。

水平表面で飛ばしていて、電波が切れて勝手に設定している高度(100mなど)まで上昇してしまう可能性や、操作をミスって制限区域に侵入してしまうこともあります。

ドローンが暴走してしまう可能性もゼロではありませんので、空港周辺では飛ばさないか、飛ばしてもいつも以上に気をつけなければなりません。

まとめ

空港周辺での飛行まとめ

空港周辺でのドローン飛行について解説しました。

  • 空港周辺は制限表面で高度制限あり
  • 高度制限を守れば基本的に飛行可能
  • 空港周辺の飛行は重量問わず全ドローン対象

たとえ空港周辺であっても高度を守れば飛行は可能です。

主要空港には「高さ制限回答システム」があり、そちらで飛行可能高度を調べれます。それ以外の空港での飛行は、管轄している空港事務所へ連絡すれば詳しく教えてくれます。

少しでも不安なことやわからないことがあったらとりあえず空港事務所に確認しましょう!

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