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船舶撮影のドローン空撮テクニック

船舶 空撮テクニック 空撮テクニック/操作方法

船舶(漁船・フェリー・タンカーなど)をドローンで空撮する際のテクニックを解説。

動体空撮のなかでも速度が遅く撮りやすい船舶。追い撮りするだけで絵になりますし、繊細な操作をするうえで良い練習にもなるので、非常におすすめな被写体です。

この記事では、基本的な撮り方や注意点を解説していきます。

船舶空撮のテクニック

船舶空撮 テクニック

船舶空撮は、空間が広く障害物の少ない海上での飛行なので、比較的自由にドローンを飛ばせます。船舶は進む速度も遅いため、じっくり撮れるのも特徴です。

船舶空撮では、以下のことを意識しましょう。

  • さまざまな角度・距離から撮影
  • 速度を意識して撮影
  • 船舶の左前からの絵を撮影

さまざまな角度・距離から撮影

船舶の前方・後方・横・後方・斜め・真上など、複数方向からのカットを撮影するよう心掛けましょう。それと同時に、船舶がどんな場所を航行しているのかわかるような遠くからのカット、船舶に急接近したカットなど、船舶との距離を変えたカットも撮ります。

船舶撮影では、船舶からある程度距離を離して撮影している人が多いです。しかし、ギリギリに接近して撮ったほうが迫力が出るため、安全に配慮しつつ、できるだけ船舶に接近するのを忘れずに。

つい同じような角度や距離で撮ってしまいがち。可能な限りドローンを移動させて、同じ船舶でも次々と違う角度からの絵を撮りましょう!

速度を意識して撮影

航行中、基本的に船舶は一定の速度で進みます。一方、ドローンは速度を変えれますから、一定速度で航行する船舶に対して速度に変化をつけることで、さまざまな表現が可能。

船舶空撮の基本は「追い撮り/並走」で、船舶と同じ速度で飛行させて撮影します。船舶と同じ速度で飛ばせれば、航行する様子をじっくり撮影できますし、写真を撮るにしても、同じ速度で飛行する必要があります。

追い撮りは、動体空撮では基本中の基本ですので、まずは船舶と同じ速度・同じ距離を保って飛行できるように練習しましょう!

追い撮りのカットと同時に、船舶を追い越したり追い抜かれたりして、絵に動きがあるカットも撮っておくことを強くおすすめします。

船舶をまわりをぐるーっとまわって撮影できるのはドローンだけ!船舶を中心に円を描くようにして撮るノーズインサークルができると、クオリティーの高い映像になりますよ。

船舶の左前からの絵を撮影

船舶空撮テクニック 斜め前

船舶空撮で絶対に撮っておきたいのが、船舶の斜め左前からのカットです。

実は、タンカーのトライアル撮影を含め、船舶を撮影した写真は必ずと言っていいほど斜め前からの絵になります。実際にGoogleなどで検索してみると、斜め前から撮られた写真がたくさん出てきます。

左右はどちらも撮られますが、個人的には船の左前をメインで撮るのをおすすめします!

映像撮影でも斜め左前にドローンを固定し、数秒間まったく同じ速度で追走する絵は欲しいですね。船舶撮影では斜め前からの絵は必須と覚えておきましょう!

船舶空撮の際の注意点

船舶空撮 注意点

船舶空撮は、空間が広く障害物の少ない海上での飛行なため、わりと安心して飛ばせます。しかし、船舶を撮影するということは、重大な事故につながる可能性もあるため、しっかり注意すべき点を頭に入れておきましょう!

船舶空撮で注意すべき点は以下になります。

  • まわりの船舶を常に確認
  • 見えづらい電線に注意
  • 風やバッテリー残量を意識
  • 船舶の前は飛ばない
  • 船舶の裏側は電波が途切れる可能性

まわりの船舶を常に確認

まわりの船舶を確認

海は空間が広く障害物が少ないですが、唯一の障害物がほかの船舶です。

高い高度で飛ばしている場合を除き、低空でノーズインサークルしている場合など、まわりの船舶を把握しておかないと衝突してしまう可能性があります。

飛行前には、必ずほかの船舶を確認しておく必要がありますし、飛行中も常に補助者により状況把握が必要になります

撮影対象の船舶もまわりを航行している船舶も、常に動いているため位置が変わります。飛行前は大丈夫だとしても、飛行中にほかの船舶が接近していることもあるため、必ず飛行中は補助者に確認してもらうようにしましょう!

動体撮影では特にモニターに集中してしまうため、まわりの状況把握はおろそかになります。

見えづらい電線に注意

見えない電線

海上で稀にあるケースが、目視できない電線があることです。

大きな海なら問題ありませんが、島が点在しているような瀬戸内海のような海ですと、島と島が電線で結ばれており、その電線は目では見えません。飛ばす際には、必ず島と島の間に電線がないか確認すること。高圧電線の鉄塔があるかないかを主に確認しましょう。

有人島は隣の島から送電してもらっているため、島と島の距離が近いような海域で飛ばす際には要注意です。

(高圧)電線は空と同化してしまって本当に目で確認できません!障害物センサーも反応しませんから、特に注意です。

風やバッテリー残量を意識

風やバッテリー残量

船舶空撮では、バッテリー切れで未帰還になる可能性が高いです。海上では緊急着陸させられる場所がありませんので、海ポチャしてしまいます…。

船舶を撮影していると、つい夢中になってしまい1km、2kmと追ってしまいます。映像に集中してしまい、バッテリー残量に注意がいかないことが多いです。

対策としては、バッテリー残量が低くなったときの警告音のパーセンテージに余裕を持っておくことです。普段は15%や30%などに設定しているかもしれませんが、この値を普段よりも早く鳴るようにしておくことで防げます。

また、風の状況も把握しておくことが大事です。

数キロ先へ飛ばすとき、「行きは追い風で帰りは向かい風」ということがあります。もし帰還時に向かい風だと未帰還の可能性が高まりますので、海上で数キロ先へ飛ばす際には風の向きを把握しておくことが大事です。

風の吹く方向を確認しておき、バッテリーに余裕を持って帰還させることで、未帰還の確率は減らせますね!

船舶の前は飛ばない

船舶の前の飛行は禁止

船舶の進行方向を飛ぶのは要注意です。

特に、船舶と同じ高さかそれ以下の高度で飛ぶのはNG

エラーや電波が途切れてその場で突然ホバリングしてしまう可能性があり、そうなると船舶と衝突してしまいます。それを避けるためにも、船の同じ高さやそれ以下の低い高度で飛ばすのは絶対にやめておきましょう!

高度が高くても何かの拍子で墜落してしまうこともあるため、できるだけ船の前(航路)は飛ばさないほうがいいです。

船舶の裏側は電波が途切れる可能性

船舶裏の電波途切れ

陸地から撮影している場合、船舶の裏側にドローンが隠れてしまうと電波が途切れます。

途切れるとドローンの状況を把握できず、船舶との接触も考えられますので、なるべく船舶撮影中の電波ロストは避けましょう!

船舶の電波との混線はある?

船舶も電波を発していますが、基本的にドローンの電波と混線する可能性は低いです。

わたし自身、これまで散々船舶を撮影していますが、一度も混線を感じたことはありません。使用している周波数も異なりますし、まわりで混線した話も聞きません。

混線についてはあまり気にする必要はないと思いますが、混線して操作不能になっても大丈夫なような飛ばし方をしておく必要はありますね!

まとめ

船舶空撮 テクニック まとめ

船舶空撮のテクニックと注意点を解説しました。

海上は障害物も少なくドローン飛行に適した環境なため、周囲の船舶に注意しつつ、さまざまな角度や距離からのカットを撮るのをおすすめします。

そして、船舶空撮ではついモニターに集中してしまいますから、しっかり補助者に監視してもらい、バッテリー残量にも意識を向けましょう。船舶との接触や妨害を防ぐために、前方で飛ばさないなど細心の注意を払うことも大事です。