ドローンの空撮映像でなにより大事なのが、ブレずに撮ることです。
どれだけ高性能なカメラで、設定も構図も完璧だったとしても、映像自体がブレていたりカクついていたとしたら、それはもう映像としては使い物になりません!
誰でも簡単に素晴らしい映像が撮れるドローンですが、基本的に指2本のスティック操作で飛行させるわけですから(チルト操作も)、意外と一寸たりともブレずに撮るのは難しいもの。
今回はブレない、または、カクつかない映像を撮るためのプロポ(送信機)操作&ダイヤル操作のテクニックについて簡単に紹介していきたいと思います。
ブレない・カクつかないスティック操作
ブレないカクつかない映像を撮るには、プロポのスティック操作が全てになります。
もっと言えば、いかにスティックを同じ位置に固定するかが大事で、固定さえすればまっすぐ飛ばしても横移動しても、どんな風に飛ばしてもブレない綺麗な映像が撮れます。
スティック操作には主に以下2つの操作方法があります。
- スティックに親指を乗せて指1本で操作する方法
- スティックを親指と人差し指の2本でつまみ操作する方法
プロによっても指1本で操作する人もいれば、指2本でつまむようにして操作している人もいて、こればかりは人によって様々です。
ただ、もしMavicシリーズでブレない・カクつかない操作をしたいと思っているのでしたら、確実に指2本で操作することをおすすめします!

PhantomやInspireシリーズのプロポは、スティックが長かったり、中央に戻ろうとする力が弱いので、指1本でも大丈夫ですが、Mavicは100%指2本がいいです!
操作方法の解説! 「つまむ」のではなく「添える」
指2本で操作する場合でも、スティックをつまむのではありません!
以下のように操作すると、同じ場所に固定するのが容易になります。
- メインは親指で操作
- 人差し指は枕のようにして添える
「前進」する際の操作方法
例えば、「前進」させる時にはスティックを上側(向こう側)に倒すわけですが、これを中途半端な位置で維持しようとすると、次第に指がピクピクしてしまって難しいです。
そこで、以下の写真のように人差し指を枕代わりにしてスティックを倒すことによって、MAXに倒さなくても中途半端な位置で固定することができるのです。つまり、人差し指が壁になってくれるので、力強く倒すことができるので、指がピクピクしないということです。
「後進」する際の操作方法
「後進」させる時もまったく同じで、今度は人差し指で上からスティックを押し、親指の先あたりを枕代わりにして添えてあげると、簡単に同じ位置でスティックを固定しておけます。
「横移動・パン」する際の操作方法
「横移動」や「パン」させる時に左右に倒す場合も、以下のように人差し指を斜めに添えてあげるだけで簡単に固定することが可能です。
- 左に倒す場合
- 右に倒す場合
「斜め移動」する際の操作方法
紹介したことを応用すれば、斜め上にスティックを入れる時には、人差し指を斜めに添えればいいだけですし、斜め下にスティックを入れる時には、親指の先を添えてあげればいいだけです。
添える指の角度や位置を変えたりすることによって、微調整できます。
ポイント!臨機応変に「指1本」「指2本」を切替える
指2本でそえるようにして操作するのは、中途半端な位置で数秒以上固定する時だけです。
スティックをMAXに倒す場合などは親指1本だけで十分ですし、わざわざ人差し指まで使う必要はありません。親指で倒せるところまで倒せば、もうそれ以上行かないので固定するのは簡単!
撮影中はスティック操作に合わせて臨機応変に指1本にしたり、指2本に切替えればOKで、たくさん撮影していれば次第に慣れていき、意識しなくても勝手にできるようになりますよ。
「つまみ派」の人はスティックを替えればOK
普段、PhantomやInspireを操作している人で、Mavicシリーズでも同じような感じで「つまみ操作」したいという場合には、スティックを替えることでそれが実現可能になります。
要は、スティックの長さが長ければ長いほど固定するのが容易になりますので、スティックを長くすることができるものに替えてしまえば良いのです!
長さ調節可能な「PolarPro」のスティック
カメラやドローンなどの質の高いアクセサリーを販売している「PolarPro」という会社が、高さを調節できるスティックを販売しています。
以前は1万円以上していましたが、現在はだいぶ値下げされて2,000円台になり、Amazonなどネット経由で購入することができます。
これを使うとスティックを自分好みの高さに調節できるので、PhantomやInspireで使ってるのと同じ感覚で操作することが可能になります。
指を乗せる面積も広い「PolarPro」のスティック
PolarProのスティックは、親指を乗せる部分の面積が付属のスティックよりも広くなっていますので、親指だけでの操作が非常に楽になります。
つまり、固定するのが幾分ラクになるということです!
付属のスティックでも慣れてしまえば問題ないですが、もっと操作性をUPさせたいのであれば、PolarProのスティックに投資してみるのもアリだと思います。
※現在売り切れ中です!
固定できてるか確認する方法
自分の操作がしっかり固定できているかどうかを確認する方法があります。
これは、操作する際に使うアプリ上で確認するものです。
❌ Mavic Miniなどで使う「DJI Fly」
◎ その他ドローンの飛行に使う「DJI GO 4」
DJIの機体を飛ばす際には、「DJI Fly」と「DJI GO 4」のどちらかのアプリを使うことになるわけですが、確認できるのは「DJI GO 4」アプリだけです。なので、Mavic MiniやMavic Air 2では確認できませんのでご了承ください。
そして、確認する具体的な方法としては、アプリに記録されている「飛行記録」を見ることです。
手順はこちら。
- 「DJI GO 4」アプリを開き「マイページ」を開く
- 「飛行記録」を開く
- 「フライトリスト」(下部)をスライドさせて表示
- 固定できてるか確認したいフライトの記録を開く
- 下部の送信機マークを押してスティック操作バーを表示
- 再生ボタンを押してフライト記録を再生
- スティック加減が%で表示される
どこを確認するのかと言うと、スティック加減のパーセント%表示になります。
自分がそのフライト時に、一体どのくらいの加減でスティックを倒しているのかが数字で表示されますので、しっかり固定できているかが一目瞭然です!
数秒間、まったく同じ数字というのはほぼ不可能ですから、±2〜3%以内におさまっていれば、大画面で見たとしても映像上ではブレることなく繊細な操作ができています。
- 両方のスティックを操作している
- 中途半端な位置で固定している
確認する際には、上記のようにあえて難しい操作をしている時の記録をみましょう!なので、ノーズインサークル(POI)してる時が一番参考になります。
チルト&ズームの安定したダイヤル操作方法
続いては、カメラ(チルト)を上下させるダイヤル操作をスムーズにやる方法の紹介です。
ドローンを操作する上で、スティック操作に加えて大事になってくるのが、カメラの上下の向きを変える「チルト」のダイヤル操作になります。
映像の質を高め、映像に動きを取り入れたいのなら「チルト操作」は必要ですが、チルト操作も一定の速度で滑らかにやる必要がありますので、ここをミスると映像としては使い物になりません。
上手くないチルト操作については、
- ダイヤルをまわす速度を変えてしまう
- 急にダイヤルをまわしてしまう
- 早すぎる or 遅すぎる
が当てはまります。
これらの動作を避ければ、滑らかなチルト操作が可能になるわけです。
安定したダイヤルのまわし方
↑上記の動画でも解説しています
ダイヤル操作に関しても、すでに紹介したスティック操作に通じるところがありまして、指だけでダイヤルをまわすのはNGということです!
基本的には人差し指(or中指)でダイヤル操作をすることになりますが、指の先で直接ダイヤルを回してしまうと、これもスティック操作と同じでダイヤルは元に戻ろうとする力が働くため、中途半端な位置で固定するのは難しいです。
では、一体どうやれば安定した速度でダイヤル操作できるのか?
ダイヤルをまわすのではなく「指をズラす」感覚
一定速度で上手くダイヤルをまわすためには、以下のようにしてやります。
つまり、ダイヤル自体を回す感覚ではなく、ダイヤルと固定した人差し指をズラす感覚になります。
第一関節あたりをダイヤルに当てると、ダイヤル以外の部分に指が接し、そこが支えとなって、指を少しズラすだけで簡単に一定速度でダイヤルをまわすことができます。
ダイヤル操作は同じ位置で固定することが何より大事ですので、それを容易にするためにも、指をズラすことに意識を置いてみることをおすすめします。
決して、指の先をダイヤルにちょこっと乗せてまわさないようにしましょう!
ジンバルピッチの設定も重要!
ジンバルピッチ(カメラチルトの動きの速さや滑らかさ)はアプリで設定することができます。
重要なのは「最大速度」と「滑らかさ」の2つ。
チルト操作はゆっくりやるのが基本ですので、速度があまりに速いと綺麗なチルト操作ができませんし、逆に遅すぎても操作性が悪くなります。
また、「滑らかさ」も大事で、私の場合は「20」くらいに設定していて、大体そのくらいがちょうどいい感じになりますね!この設定ばかりは、実際に数字を変えたりしてチルト操作をしながら、自分の操作に合った数値に設定すれば良いと思います。
基本的には「ゆっくりで滑らか」が良いですが、あまりにゆっくり過ぎたり滑らか過ぎると、通常の位置に戻すのに時間が掛かって面倒だったりしますので、その辺はバランスが大事です。
まとめ
ドローンで綺麗な空撮映像を撮る際に重要なプロポの「スティック操作」と「ダイヤル操作」のテクニックについて解説しました。
スティック操作やダイヤル操作で空撮映像の質が決まりますので、普段ブレてしまったりカクついてしまう映像を撮っている方は、ぜひ参考にしてみてください^ ^