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【実践編】ドローン空撮テクニック【初級・中級・上級】

空撮テクニック/操作方法

最近はクイックショットなどで手軽に綺麗な映像を撮れるようになってきましたが、まだまだ手動での操作は必要ですし、手動で綺麗な映像を撮ろうと思ったら、それなりの空撮テクニックが必要になってきます。

今回は、そんな数ある空撮テクニックを「初級」「中級」「上級」に分けて紹介していますので、どんなテクニックがあるのか気になる方は是非見てみて実践で使ってみてください。

まだドローンを始めたばかりの方やこれから始めようとしている方を含め、ドローンをやる全ての方が対象となります。

 



⌘ドローン空撮テクニック

ドローンによる空撮テクニックを初級 → 中級 → 上級の順番で上の動画にまとめましたので、まずはチェックしてみてください。19分ほどの少し長い退屈な動画になります^^;

それでは、ここから先では各空撮テクニックの詳細を書いていきたいと思います。(動画と内容が被る部分があります)

【初級】前進

前進はその名の通り、ドローンをただ前に進ませるだけです。

景色次第ではそれだけでも綺麗な絵を撮ることができますし、最も使われる撮影テクニックと言ってもいいのではないでしょうか?(テクニックとまでは言いませんが…)

プロポはモード1でも2でも、スティックをただ上に倒せばいいだけですので簡単です!稀にスティックを真っ直ぐ倒しているつもりでも、微妙に斜めに倒している場合があり、そうなるとドローンは真っ直ぐ進まず徐々に曲がってきてしまいますので、そこだけ注意が必要です。

【初級】後進

前進の反対で、ドローンを後ろの方向に進ませます。

こちらも景色次第では、ただ後進させるだけで綺麗な絵が撮れますし、はじめは見せたい絵を隠しておいて後進することによって徐々に対象物を見せるような感じに飛ばすといい感じに!

こちらもスティックを自分側に倒せばいいだけですので簡単。しっかり真下に倒すよう心がけましょう。

【初級】横移動

ドローンを左右どちらかに並行に移動させます。

機体によっては、Sモード時や強風時にカメラジンバルごと傾いてしまい、映像が使い物にならなくなる場合があります。(Mavic Airなど)

また、風が吹いていたりジンバルが正しく調整されていないと、水平線や地平線がある場合、それらが斜めになってしまうことがありますので、編集する際に斜めを平行に修正する必要が。

スティック操作は、移動したい方向(左右どちらか)にスティックを倒すだけでOKですので簡単!

広い場所でやるなら問題ありませんが、まわりに障害物がある場所でやる場合など、横の障害物センサーが付いているドローンでやると安心です。

さらに、衝突させないためにも目視しながらやると衝突を回避することができます。

【初級】上昇

ドローンを上空に向かって徐々に高度を上げていきます。

プロポの操作はモード1と2では左右異なりますが、こちらもただ単にスティックを上に倒すだけですので簡単です。

上昇操作はバッテリーの消耗が激しいですので、頻繁に上昇していると普段より少し早くバッテリー切れになってしまう可能性があります。

対象物に対して、ただ真っ直ぐ上げるだけでも綺麗な映像が撮れますね。

【初級】下降

ドローンを高いところから低いところへと真っ直ぐ下ろしてきます。

プロポ操作はモード1と2では左右異なりますが、こちらもスティックを下側(自分側)に倒すだけです。

ドローンで一番墜落の可能性が高い操作がこの「下降」です。

特に急降下してしまいますと、「セットリング ウィズ パワー」現象で、ドローンが吹き下ろした風の中にドローンが入ってしまい、揚力を失いやすく結果として墜落しやすくなります。

実際にSモードで急降下させると、ドローンがゆらゆら揺れながら下降してきますので、なるべくSモードでの急降下は避けたほうがいいです。(DJI社のドローンであれば基本的には墜落しないようになっている)

PモードやTモードであれば基本問題ありませんし、ドローンが揺れて映像が乱れるようなこともあまりありません。

【初級】カメラ固定

ドローンは停止(ホバリング)し、カメラも固定。

映像に動きが全然ないため個人的に使うことはないですが、風が吹いていなければ、ホバリングしてタイムラプスなどで撮影すると面白い映像が撮れます。基本的に、道路の車など動いているものがあれば、多少は動きのある絵になります。

一方、風が吹いているとドローン自体が揺れてしまい、少し残念な映像になってしまいますので、無風の状態でやるのが望ましいテクニックです。

【初級】パン

ドローンは移動せず、ドローンの向きだけを変えます。

こちらはドローン感丸出しなため個人的には使いませんが、ドローンの位置は固定し、向きだけ360度回転させることで、パノラマ映像を撮ることができます。景色全体を見渡したい時などに使えますね。

注意すべき点としては、ドローンの向きを変える時の速度。

速くなったり遅くなったりすると残念な映像になってしまいますので、同じスピードでなるべくゆっくり向きを変えることをおすすめします!

特にドローンをはじめたばかりの方など、速くなったり遅くなったり操作が安定していない場合が多いですので、しっかり同じ速度で向きを変えるために、スティックを入れて固定することが大事ですね。

(↑固定するのはなかなか難しいです)

【初級】俯瞰+上昇

俯瞰(カメラを下に向ける)でドローンを上昇させます。

あまり使うシチュエーションはないかもしれませんが、真上から見て面白いものを撮る際には個人的には結構使います。

時と場合にもよりますが、基本的に「俯瞰」の場合にはカメラを真下に向けることが望ましいです。中途半端にカメラを下に向けるよりも、完全に真下に向けて撮ったほうが、また少し違った綺麗な絵が撮れます。

意外と真下に向けているつもりでも、チルト操作(ダイヤルをまわしてカメラを上下する)が不十分で、まだ下に行く場合がありますので、俯瞰する場合にはしっかりカメラが真下を向いていることを確認すること。

【初級】俯瞰+下降

俯瞰(カメラを下に向ける)でドローンを下降させます。

こちらもあまり使う機会はありませんが、高いところからカメラを下に向けて徐々に降りてくると、わりと迫力のある映像が撮れます。

先程も紹介したように、下降する際には急降下してしまうとドローンの飛行が不安定になり映像が小刻みに乱れやすいですので、Sモードでの急降下は要注意です。

【初級】俯瞰+回転

俯瞰(カメラを下に向ける)でドローンを回転させます。

こちらも正直使う機会はそこまで多くありませんが、滝などを上から撮る時には使える手法です。

回転させる際にはゆっくり回転させるのが基本で、速度が一定じゃないと綺麗な映像にはなりませんので、こちらもスティックを倒したら固定して動かさないよう心掛けましょう!

【初級】俯瞰+前進

俯瞰(カメラを下に向ける)でドローンを前進させます。

こちらは俯瞰の中でも最も使うテクニックで、実際に多くの方が映像に取り入れています。

カメラを真下に向けてドローンを前進させることで、まるで鳥が見ているような鳥目線の映像が撮れます。海など、とても綺麗な絵が撮れるので個人的にも好きですね^ ^

ただ、前進するスピードが速いと映像が乱れやすく、何を映しているのか分からない映像になってしまうことがありますので、基本的にはゆっくり前進するのが望ましいです。

また、日中など日差しが強い場合など、シャッタースピードが適切じゃないと、ゆっくり進んでも映像が乱れやすいので、そこだけは注意です。

【初級】俯瞰+後進

俯瞰(カメラを下に向ける)でドローンを後進させます。

こちらも前進と同じで、カメラを真下に向け、ゆっくり後進させることで綺麗な映像が撮れます。

とにかく “ゆっくりじっくり” が大切になりますので、焦らず同じスピードで後進させましょう!

後進の速度が速くなったり遅くなったりすると、もちろん残念な映像になりますので要注意(T . T)

【初級】俯瞰+上昇+回転

俯瞰(カメラを下に向ける)でドローンを上昇させながら回転させます。

これまでは左右どちらかのスティック操作だけでしたが、ここからは左右両方のスティック操作が必要になりますので、若干ではありますが、難易度は上がります。(モード2の場合は片方だけの操作)

とは言っても、上昇させながら回転させるだけですから、片方のスティックを前に倒し、もう片方のスティックを横に倒すだけですので比較的簡単です。(モード1)

モード2の場合は、左側のスティックを左右どちらか斜め上に倒すだけで「上昇+回転」ができますので、こちらも操作自体は簡単。

俯瞰でただ単に上昇するだけでもいい絵は撮れますが、そこにさらに回転させると動きのある面白い映像が撮れます!

当然、こちらも回転させる際には一定の速度でゆっくりが大事です。

【初級】俯瞰+下降+回転

俯瞰(カメラを下に向ける)でドローンを下降させながら回転させます。

モード1の場合は片方のスティックを上に倒し、もう片方を横に倒すだけでOK。モード2の場合には、左側のスティックを斜め下に倒すだけ。

こちらも回転はゆっくりと、一定スピードでやると乱れない映像が撮れます。また、下降は急降下はせずPモードなどでゆっくりと。

【初級】低空飛行

地面スレスレに飛ばす飛行方法で、なにより地面と近いため迫力のある映像が撮れます。

ただその一方で、地面に接触して墜落してしまう可能性は極めて高くなります。下部センサーが反応してしまいますので、OFFにしてやるのが望ましいです。

本当に攻めすぎると墜落しますので、飛ばす時には細心の注意を払ってやりましょう!目線をドローンが飛ぶ高さに合わせて目視しながらやると、幾分墜落の可能性は低くできます。

【初級】リヴィールショット

対象物を最初は隠しておき、徐々にその対象物を見せるショットです。

森の木々や建物などで見せたい対象物を隠しておき、徐々に上昇していって景色を見せる…みたいなのがリヴィールショット。

こちらは映画などでも使われる手法になりますので、映像制作に力を入れたい方には特にお勧めできる撮影テクニックです。

【初級】障害物(対象物)通過

障害物や対象物などの横スレスレを通過し、ドローンならではの迫力ある映像を撮る手法です。

こちらも障害物センサーがONの状態ですと反応してしまい通過できませんので、撮る際にはセンサーをOFFにする必要があります。

接触して墜落を避けるために、可能な限りプロペラガードなどを装着して飛ばすと墜落の確率は減ります。

操作は難しいというよりも、「正確性」や「繊細なスティック操作」が求められますので、これは操作に慣れていない初心者の方がやるのは難しいと思います。

また、シチュエーションにもよりますが、Tモードでやるとより安全ですし、安定した綺麗な映像が撮れますよ!

【初級】前進+上昇

前進させながら、徐々に高度を上げていきます。

操作自体は簡単ですが、前進と上昇のスティックの力加減が大事になってきて、その加減次第で上昇の速さが異なります。

ゆっくり徐々に上昇させたいのなら上昇のスティックにはあまり力を入れず、反対に、早い段階で上昇させたいのならスティックを最大限に倒せばOKです。

風景撮影などでこちらも結構使う空撮テクニックになりますので、普段から力加減の練習をしておくといいですね!

【初級】前進+下降

前進させながら、徐々に高度を下げていきます。

通常、ドローンは下から上に飛ばす場合が多いですので、あまり使わない空撮テクニックになりますが、山の山頂から下に向かって飛ばす場合など稀に使うことがあります。

こちらも力加減がなにより大事ですので、「前進+上昇」と同じく普段から練習しておきたいですね。

【初級】後進+上昇

ドローンを後進させながら、徐々に高度を上げていきます。

こちらはわりと多用する空撮テクニックになりますので、ぜひ習得しマスターしておきたいところ!

これはよく自分自身を撮る方が利用する方法で、自分から徐々に遠ざかっていき、なおかつ高度も上げ、自分のまわりにある景色が徐々に見えてきて素敵な映像が撮れるというもの。

映像の最後などにもよく使われる手法ですので、特に景色を撮影する方はできるようにしておきましょう。

力加減が大事で、飛ばしはじめは高度をいきなり上げないで「後進」をメインに飛ばし、少し離れてきたら「上昇」をメインにスティックを倒すといい感じの映像が撮れます。

また、こちらはクイックショット(自動)でも出来ますので、もし手動が難しいのでしたら自動でサクっとやってしまうのもアリです!

【初級】後進+下降

ドローンを後進させながら、徐々に高度を下げていきます。

正直、こちらの空撮テクニックはほとんど使う機会はないと思います。

主に、高い位置から低い位置に移動する時に使うことができ、私の場合には滝を撮る時にたまに使ったりします。



【中級】前進+チルトダウン

ドローンを前進させながら、チルトを徐々に下げていきます。

チルト操作は慣れてしまえば簡単なのですが、慣れていないと、カメラの動くスピードが一定ではなくなってしまい、見るに耐えない映像になってしまいます。ですので、初心者の方がいきなりやるのは難易度高いです。

まずは、スティック操作を身につけ、それからチルト操作を身につけるといいと思います。

前進しながらのチルトダウンはあまり使う機会はないかもしれませんが、ただ単に真っ直ぐ飛ばすのではなく、映像に動きを取り入れたいのであれば使う価値ありますね!

【中級】前進+チルトアップ

ドローンを前進させながら、チルトを徐々に上げていきます。

これは映画のはじまりのシーンなどにも使われるテクニックですので、習得しておいて損はありません。

チルト操作がスムーズではないと、こちらも残念映像になってしまいますので、同じスピードでチルトアップさせる必要があります。

最初はチルトを下げておいて、徐々に見せたい対象物を見せます。

【中級】後進+チルトアップ

ドローンを後進させながら、チルトを徐々に上げていきます。

はじめはチルトを下に向けておいて、後進すると同時にチルトを上げていくわけですけど、正直、こちらを使う場面はそう多くはないと思います。

映像で紹介したように、船などが海を突き進む時などにこの手法を使うと、動きがあって、より船が進んでいる感じが出ますね。

【中級】後進+チルトダウン

ドローンを後進させながら、チルトを徐々に下げていきます。

このテクニックもほとんど使う機会はありません。

ただ、色々なテクニックで映像を撮れるようになっておけば、「いざ」という時に役立つかもしれませんので、一応できるようにしておくことをおすすめします。

【中級】横移動+チルトダウン

ドローンを横移動させながら、同時にチルトを徐々に下げます。

これも滅多に使う機会はないかと思います。

はじめは対象物を映さないで、普通にカメラを真正面に向けており、徐々に横に移動すると共にチルトを下げて対象物をフレームインさせる。

この手法で撮られた映像はほとんど見たことがないですので、目新しい撮影手法ということで取り入れてみてはいかがでしょうか?

【中級】横移動+チルトアップ

ドローンを横移動させながら、同時にチルトを徐々に上げます。

同じく、こちらも使う機会はそうそうありません。

が、紹介映像のように、最初は手前の船を映しておいて、横移動しながらチルトアップし、今度は奥に停泊している違う船を撮る… なんていう撮り方ができます。

【中級】上昇+チルトダウン

ドローンを上昇させると同時に、チルトを下げます。

これは本当によく使うテクニックになりますし、様々な映像で見るテクニックですので、完璧にできるようにすべきです。

「上昇」に「チルトダウン」ですので、操作自体はそこまで難しくはないですが、上昇に合わせて対象物が映像から消えないようにチルト操作をする必要がありますので、その調整が最も大切になります。

対象物が映像からはみ出してそうだからと言ってチルト操作のダイヤルを速く回してしまうと、映像としては残念なものになってしまいますし、だからと言って、対象物が映像から一部消えてしまったら、それはそれで使えない映像になります。

ですので、上昇すると同時に、適切な速度でチルトダウンする必要があり、これが慣れるまで意外と難しいです。

対象物にもよりますが、この「上昇+チルトダウン」では、対象物を通常目線から鳥目線に一気に持っていくことができ、まさにドローンでしか撮れない映像になりますから、うまく撮れれば映像としてはとても魅力的なものになりますね。

【中級】下降+チルトアップ

ドローンを下降させると同時に、チルトを上げます。

こちらも「上昇+チルトダウン」と同じく、とても使える空撮テクニックになりますので、是非マスターしておきたいところです!

下降する際には繰り返しになりますが、SモードよりはPモードのほうが映像的にはブレなくて使えます。

上空からの視点から一気に通常目線まで下ろしてくることができ、高度が下がってきて上手くチルトアップできると、対象物がよりはっきり映像に描かれ、とても迫力ある映像になります。

こちらもまた、下降とチルトアップのタイミングが重要になりますので、安定した速度でのチルト操作は必要になってきますし、何より慣れるために練習しておく必要があります。

【中級】ドリーズーム

ドローンを後進させると同時にズームする空撮テクニック。

対象物の位置は変化しないものの、その背後の景色だけがまるで迫っくるかのような映像を撮ることができます。

映画などでの地上撮影の場合、カメラを載せた台車を後ろに引くと同時にズームすることでドリーズームが実現できるわけですが、ドローンの場合には、後進しズームするだけで出来ますので、割と手軽にできます。

現状ズームできる機種は限られており、一般の方が使う機種ですとMavic 2 Zoomのみドリーズームが実現可能です!

また、ドローンを前進させながらズームアウトすることで、今度は対象物の位置は変わらないものの、背景だけが遠ざかっていく映像が撮ることもでき、こちらも魅力的。

ドリーズームはまだドローン映像では珍しいですので、取り入れて新鮮さを出してみるのもいいですね♪

自動クイックショットでもできる!

正直なところ、手動でやるのは結構難しく、後進の速度とズームの速さがちょうどいい感じにならないと上手いドリーズームができませんし、さらに、徐々に対象物の位置がズレてきてしまって、思ったような絵が撮れないことがあります。

後進+ズーム+チルト調整の3つを同時にする必要がある場合もありますので、もし難しいというのでしたら、こちらはクイックショットで自動でも撮れますので、自動でやることをお勧めします!

設定を自動(オート)撮影

ドリーズームで撮る際には、設定を「マニュアル撮影」ではなく「自動(オート)撮影」にしないと、ズームするにつれて明るさが大幅に変わってしまいますので、映像としては使えなくなります。

ですので、普段マニュアルで撮っている場合には、ドリーズームをやる際には自動撮影に設定してやるようにしましょう!

【中級】ノーズインサークル

対象物を中心に捉え、円を描くようにして撮影するテクニックです。

ドローンを横移動させると同時に、その反対方向に機体の向きを動かすことによって、ドローンを円を描くように動かします。

そして、対象物を映像の真ん中に捉えてドローンで円を描けば、最高の空撮映像が撮れるわけです!

正直、この撮影テクニックは多くの映像で使われていますし、私自身もかなりの頻度で使っていますので、これだけでもマスターしておくと良いと思います!綺麗に撮れれば、空撮映像のレベルが一気に上がります。

ちなみに、対象物を中心に捉えないで、あえて対象物をずらして撮っても全然アリだと思いますし、ノーズインサークルはあらゆる対象物に応用可能ですので、風景を撮る際にも使える手法です。

ブレずに撮るために練習を積む

ノーズインサークルは一度もブレずに撮ってこそ正真正銘のノーズインサークルだと思いますので、ブレずに撮ることが一番大事なポイントです。

しかし、意外とブレずに撮るのは難しく、例えば中心からズレてしまうこともありますし、途中でカクッっとなってしまうこともあります。

ノーズインサークルを上手く撮るためには、とにかく練習するしかありませんし、これは練習すれば上手くなっていきますので、練習し甲斐は十分にあります!

上手く撮るには、横移動のスピードとドローンの向きを変えるスピードをちょうど良くし、さらにそれをずっと固定し続けなければなりませんので、本当に綺麗に撮るのは結構難しいです。

ただ、別に映像では360度まわっているシーンを使うわけではなく、大半が半円やほんの少しの場面でしょうから、少しの間だけ上手く中心に捉えてまわれればいいだけですので、それなら意外と練習を積めば可能です。

上手く飛ばすには!?

ノーズインサークルをやる上で補助的なものとして、DJI GO 4アプリのFPV上に「中心点」や「グリッド」などの線を入れることができますので、そちらを設定して撮ると幾分やりやすいかもしれません。

そして、ノーズインサークルをやると、多くの場合は対象物から離れて行ってしまいがちですので(円が膨らみがち)、気持ち若干「前進」のスティックを入れてあげると、より綺麗にまわることができます。

さらに、初心者の方などは、対象物よりも離れて、なおかつ高い位置でまわると撮りやすいです!近づいて低い位置でやると難しいです。

【中級】斜め移動

ドローンを斜めに飛ばすテクニックになります。

「どうやって斜めに飛ばすの?」という疑問があるかもしれませんが、それは単純に「前進/後進」と「横移動」のスティックを同時に入れることで、斜めに飛ばすことが可能になります。

ただ、しっかり斜めに飛ばすには「前進/後進」と「横移動」のスティックの力加減がちょうど良い感じになっている必要があり、そうでないと次第にズレてきてしまいます。

例えば、道路に対して斜めに飛ばすとして、両方のスティック加減が適切じゃないと、徐々に道路から離れて行ってしまったり、逆に近づいて行ってしまうことがあります。

正直、適切な力加減にすることは難しく、なおかつそれをずっと固定しているもの至難の業ですので、多少ズレてくることは仕方ありません。

斜め移動は修正力が大事!

FPVを見ながら操作し、ズレてきていると感じたら、それを元に戻すべく修正するためのスティック操作が必要になってきます。

もし離れてきてしまったら、横移動のスティックにほんのわずかだけ力を入れて修正するか、逆に、前進/後進の力加減を緩めるかで修正します。

ただし、道路や電車などで追いかけている被写体の速度との関係もあり、ドローンの進むスピード自体を変えてしまうと、それはそれで映像としては微妙なものになりますので、その辺の調整が本当に難しいです。

ズームしながら斜め移動は難しい

修正、修正の繰り返しで、ズームをしていないのであれば、多少の修正ですとぱっと見わかりませんので映像としては使えます。

ただ、ズームをして斜め移動すると、徐々にズレてきているのが映像に顕著に現れますし、さらに修正している様子もはっきりわかってしまいますので、ズームをして斜め移動せず、通常で撮ったほうがいいですね!

Mavic 2なら簡単に斜め移動が可能

実はMavic 2に関しましては、いわばズルすることができまして、手動でも容易に斜め移動をすることができます。

Mavic 2はDJI GO 4アプリ上で、画面を左右向けたい方向を長押しすることで、カメラの向きを変えることができてしまいます

あまり横にするとアームの一部が映ってしまいますが、斜めでしたら映りませんので、そのままカメラを斜めにし、あとはドローンを道路や線路などと平行にして「前進」または「後進」するだけで、斜め移動している映像がいとも簡単に撮れてしまうのです!

並行じゃないとズレてきてしまいますが、その場合には横移動に多少力を入れればいいだけですので、修正も楽チンです。

もしズームして斜め移動するなら、この方法でやることを強くおすすめします!



【上級】ノーズインサークル+ズームイン

ノーズインサークルをしながらズームインする空撮テクニック。

対象物を中心にしてノーズインサークルをし、さらにそれと同時にズームすることで、よりその対象物を映像内で大きくし目立たせることで、強調することができます。

綺麗にノーズインサークルしながら、なおかつ一定のスピードでズーム調整もする必要があるということで、結構難しいですが、2つのテクニック(ノーズインサークルとチルト操作)をマスターしてしまえば意外と簡単にできます。

私自身、このテクニックはかなりお勧めでして、他の人がやっているのはほとんど見ませんし、なんだかプロが撮っている映像みたいな感じで映像のクオリティーが一段階上がる感じがします。

編集で簡単にできてしまう…

ただ、こちらは編集でどうにでもなると言いますか、ただノーズインサークルしている映像に徐々にズームインするように編集することで、いとも簡単にできてしまうんですよね^^;

私自身は実際に自分で飛ばして撮るのが好きなので、手動で毎回撮っていますけど、もし無理なら編集でそのような映像は制作できてしまいます。

【上級】ノーズインサークル+ズームアウト

ノーズインサークルをしながらズームアウトする空撮テクニック。

こちらは先程の逆になりまして、ノーズインサークルをしながら徐々にズームアウトしていく方法ですね。

対象物にズームしておき、そこからノーズインサークルを開始。ズームした状態でのノーズインサークルが安定し出したら、ズームアウトすると綺麗な映像が撮れます。

ズームアウトすることで対象物の周囲の景色が徐々に見えてくるため、こちらも動きのある映像が撮れ、プロが撮っているような素晴らしい映像が撮れてしまいます。

なお、こちらも編集次第で同じような映像を制作できてしまいます。

【上級】ノーズインサークル+上昇+チルトダウン

ノーズインサークルをしながらドローンを上昇させ、その上、上昇に合わせて適切にチルトダウンします。

ほんの数秒ならそこまで難しくないですが、数十秒続けるとなるとなかなか難しいです。

上手くノーズインサークルしつつ次第に高度を上げていきます。そして、高度が上がるにつれて対象物が映像からはみ出してきますので、そうならないようにチルトを調整し下げる必要があります。

全てカクッとならずに一度もブレず、なおかつチルトの速度も一定にするため、とにかく固定するのも難しいですし、上昇に合わせてチルト操作をするのも難しいです。

ただ、撮れれば満足なワンショットになるのは間違いないですので、ぜひトライしてみることをおすすめします!

【上級】三次元的に自由自在に飛行

色々な空撮テクニックをこなせるようになると、三次元的に空間を自由自在に飛ばすことができるようになってきます。

世の中の空撮映像のほぼ全ては「初級」「中級」あたりの空撮テクニックで構成されていますので、特別目新しい凄いテクニックを使っている映像はありません。

ただ単に風景撮影の場合には撮影手法は限られてしまいますが、紹介動画の最後のほうの鯉のぼりを撮る際など、上手く空間を使えば、ドローンを色々な角度から飛ばせますし、紹介したテクニックを組み合わせることによって、いくらでもほかとは違った映像を撮ることが可能になるのです。

まだまだ難しく、そして面白い映像が撮れそうなテクニックは沢山ありますので、空間を自由自在に飛ばせるようになるためにも、基本となるテクニックをマスターすることは重要ですね。



⌘ 空撮テクニックまとめ

映像表現にはセンスだったりが関係しますが、ドローンを操縦する空撮テクニックに関しては、練習次第でいくらでも上達でき、ドローンを自由自在に飛ばせるようになりますので、自分の思い通りの映像を撮るためにも、ぜひ普段から練習を積んでおきましょう!