DJI FPVを半年使用したレビューとFPVドローンの致命的な問題

ドローン

DJI FPVを使用し始めてから半年以上が経過したので簡単なレビューを書きます。

結論から言えば、DJI FPV自体は素晴らしい機体で大満足。FPV初心者でしたが、これまで一度も墜落させることなく、空撮機では撮れない映像をさまざまな場所で撮れました。

この記事では、実際に半年以上飛ばして感じたDJI FPVの素晴らしい点や不満点、そしてFPVドローンを飛ばすうえでの致命的な問題について書いていきます。

初心者でも扱えるDJI FPVの魅力・素晴らしい点

冒頭でも書きましたが、DJI FPVは本当に「素晴らしい!」の一言に尽きます。

FPVドローンを始めるには、本来なら以下のことが必要です。

  • 部品を集め、機体を自作する
  • 破損したら自分で修理
  • バッテリーの適切な管理
  • アマチュア4級など国家資格の取得
  • 開局申請が必須

映像撮影が目的で上記のことをやるには非常にハードルが高いです。

自作するのも面倒ですし、わざわざ意味のない国家資格を撮るのもアホらしい。で、すべてクリアしたとしても、合法的に飛ばそうと思ったら全然遠くへ飛ばせない…。

DJI FPVはこれらの面倒をすべて吹っ飛ばし、買ったらすぐに飛ばせるのが革命的、電波も合法的に遠くへ飛ばせる最強の機体なのです!

【魅力①】合法的に長距離飛行(ロングレンジ)が可能

DJI FPVは空撮機と同じ2.4GHzを使用しており、スペック上では最大6km飛ばせます。

わたしも実際に3.5kmほど飛ばしましたが、電波は途切れも乱れもしませんでした。遮るものがない場所であれば、スペックに近い数値まで飛ばせるはずです。

5インチほどのFPVドローンは速度が出るため、近場で飛ばしているよりも、つい遠くへ飛ばして広大な景色を撮りたくなってしまうもの。

航空法の問題を置いといて、電波という観点で言うなら、DJI FPVは3km以上は確実に飛ぶわけですから、合法的にロングレンジ飛行ができるわけです。

自作ドローンでは合法的に数キロ先飛ばすのは難しい

自作のFPVドローンは、DJI FPVみたいにはいきません。

基本的に5GHz帯の電波を使用して飛ばしますが、この帯域は遠くへ飛ばすことができず、数百メートルや1kmほどしか飛ばないためロングレンジ飛行ができないのです。

自作ドローンでロングレンジ飛行している人もいますが、より遠くへ電波が届く900MHzを使っていたりと合法的に飛ばしていないのが現状。

日本で合法的に遠くへ飛ばせるという意味でDJI FPVは本当に素晴らしいので、もしロングレンジに興味があるのでしたら、DJI FPVは最適な機体です!

【魅力②】初心者でも簡単に扱える

DJI FPVはFPV初心者向けの機体です。(もちろん初心者以外も!)

理由は、空撮機と同じ感覚で扱えるからです。

  • 国家資格や開局申請が必要ない
  • 機体はすでに完成されている
  • 機体やバッテリーの管理もなし

自作のFPVドローンは本当にすべてを自身でやる必要がありますが、DJI FPVでやることは「目視外飛行の申請」くらいで、ほかには特別ありません。

DJI FPVは初心者向けではない?

DJI FPVは間違いなく初心者向けです。

理由は前述している通り。

  1. 始めるハードルが低い
  2. 機体のメンテナンスも特に必要ない
  3. シミュレーターが用意されている

DJI FPVは初心者向けではないという声もあります。

FPVドローンはGPSや機体制御に頼らず飛ばすため、操作が空撮機とは異なり、常にスティック操作をする必要があって難易度があがります。

初心者がいきなり飛ばしたら100%墜落しますし、DJI FPVの高額な値段と照らし合わせると、いくらお金があっても足りないわけです。

しかし、DJI FPVには「DJI Virtual Flight」と呼ばれるアプリが用意されており、実機を飛ばす前にこちらのアプリで操作方法をマスターしてしまえば、初心者でも問題なく飛ばせます。

もし問題なく操作できるようになったうえで墜落させてしまうことがあるなら、それはMavicなどの空撮機とリスクは同じです。

いきなり実機はNG!必ずシミュレーターで操作方法を習得

買っていきなり実機を飛ばすのは絶対にNG!

そもそも操作性が空撮機とは異なるので、ほぼ100%墜落します。

「DJI Virtual Flight」アプリで徹底的に操作を覚えれば実機でも同じように操作できるので、買ったらすぐに飛ばしたい気持ちを抑えて、まずはアプリで練習しましょう。

わたしもFPVドローンはDJI FPVが初ですが、これまで一度も衝突や墜落をさせたことはありません。練習して操作を覚えれば、初心者でも簡単に扱えますよ!

DJI FPVのデメリット

DJI FPVはなかなか癖のある機体です。

操作性の問題から、滑らかに撮影するのが結構難しく、また、画質もそこまで良いわけではなく、この2つの点は次作機で改善されることを願います。

DJI FPVの「操作性」の問題

操作自体はシミュレーターをやることで問題ありませんが、綺麗に飛ばせるかどうかは別の話で、滑らかに飛ばすのはなかなか難しいです。

DJI FPVは操作に関するレートを調整できますが、あくまで大まかな調整であって、自作ドローンのような細かな調整はできません。

いくら滑らかになるようレートを変更してもスティック感度が敏感すぎて、カクカク・ユラユラした映像が撮れてしまいます。

要するに、映像的に使える映像が撮れないんですよね。ユラユラしている素人映像なんて誰も使いたくありませんし…泣

いまYouTubeでDJI FPVの動画を調べてもらうと、ほとんどの人はDJI FPVにGoProを装着しています。GoPro専用の「ReelSteady Go」というアプリを使用することで、どれだけ下手な飛行をしようが、超滑らかな映像に仕上げてくれるからです。

多くの人がGoProを使用しているということは、DJI FPVの操作性に少なからず不満があるからです。

滑らかに撮るコツは?

最近はだいぶ滑らかに飛ばせるようになってきました。

これはあくまで個人的な感覚ですが、以下のことを意識して飛ばすと使える映像を撮れます。

  1. レート調整でスティック感度を鈍く
  2. スティックを思いっきり倒さない
  3. 飛行中はなるべくスティックに触らない

ここで詳細は書きませんが、レート調整で感度を鈍くするよう調整します。

そして肝心なのは、飛行中はスティックを思いっきり倒さないことです。つまり、スティックの真ん中付近からあまり動かさないようにして操作。

DJI FPVを飛ばしていると、つい遅く感じてスピードを出したくなります。多くの人は結構スティックを倒してしまっており、そうなると感度は敏感になってしまいます。

また、ロングレンジ飛行なら極力スティックに触れないことで綺麗な絵が撮れます。最低限な操作を心掛けることで、映像に操作してる感が反映されなくなるのです。

DJI FPVの「映像」の問題

DJI FPVは空撮用のFPVドローンではありますが、画質はそこまで良くありません

スペック上では、センサーサイズは1/2.3インチで、Mavic 2 ZoomやDJI Mini 2と同じ。解像度は4K60fpsでの撮影に対応、D-Cinelikeでも録画可能です。

それなりに綺麗な絵は撮れますが、Mini 2などの同じセンサーサイズの空撮機の映像と比べるとどうしても劣っていると言わざるを得ません。

機体のブレはRockSteadyで対処してますが、強風のときや操作方法によってはブレが残ってしまいます。空撮機のようにジンバルが効いているわけではないので、ブレは完全にはなくせません。

これも質の低い映像に仕上がっているしまう原因です。

最近発売されたAction2ではブレ補正がかなり効いているそうですから、次作機には期待できそうです。1インチセンサーを積んで、ブレ補正が強力になることを願います。

DJI FPVはいま買うべきか!?

DJI FPVをこれから買うなら待ったほうがいいかもしれません。

次作機が発売されるという保証はありませんが…。

DJI FPVの次作機か小型のFPV機が発売される可能性は高く、いまのDJI FPVの問題(操作・映像)が改善される可能性が高いため、それに希望を抱いて待つのもひとつの手。

どちらにしろ、はじめてのFPVドローンはいきなり実機を飛ばすのは無理で、必ずシミュレーターでの練習が必要なので、DJI FPVの後継機を待ちながらシミュレーターで練習しておくことを個人的には強くおすすめします!

日本におけるFPVドローンの致命的な問題

FPVドローン全般に言えることですが、日本で5インチなどのFPVドローンで映像を撮ろうと思ったら、法律的にも地理的にもなかなか難しいものがあります。

合法的に長距離飛ばせない問題

皆さん、海外の人が飛ばしているFPVの映像を見て「自分もこんな映像を撮ってみたい!」と希望を抱いているわけですが、日本ではあんな映像は撮れません。

航空法と電波法の問題で長距離飛行するのが難しいからです。

電波法では、2.4GHzを使用しているDJI FPVなら長距離飛行は可能ですが、5GHz帯を使用している自作FPVドローンでは長距離飛行はまず無理。

航空法的にも難しいものがあります。

FPVドローンは「目視外飛行」に該当し、許可申請が通ったとしても厳しい「飛行マニュアル」を遵守して飛ばす必要があります。

飛行経路に第三者が入らないようにするため、補助者を必要人数配置する必要があります。(機体を監視する人も含め)

何キロも遠くへ飛ばすということは、それだけ補助者の配置が必要になるということですから、趣味でそんな人数集めて飛ばすことは現実的ではないわけです。

飛行場所がない問題

FPVドローンの致命的な問題が、飛ばす場所がないことです(笑)

広大で人が誰もいない山や氷河が少ない日本は、FPVの飛行環境に恵まれていません。

空撮機なら空間の狭い場所でも飛ばせますが、FPVドローンは音もうるさく速度も出ますので場所を選ぶ必要があります。

必然的に海か川か山の3択になるわけですが、川はなにもなく、海は海岸線に岩がゴツゴツしていれば撮り甲斐ありますが、ただのビーチで飛ばしてもおもしろくありません。

山も稜線をずっと行ったりできればかっこいいですが、ただその辺の山を飛ばしても、最初は楽しいかもしれませんが、すぐに飽きますしそんな映像はあとで使いません。

結局、最初の頃はいろいろ飛ばしたい場所は思いつきますが、ある程度飛ばすとなくなってしまうんですよね。

海外のFPV映像を見て勢いでFPVドローンをはじめても、日本では飛行場所もなければ、法律の壁もあってなかなか飛ばせないのが現実なのです…。

違法フライトがまかり通っている

FPVドローン界は違法フライトがまかり通っています。

電波法も航空法も。。。

なぜ違法フライトをするのかと言うと、合法的に飛ばそうと思ったら全然楽しめないからですね。

法律や規制が改善される兆しがあれば希望を持って真面目にやる人も増えますが、そんな可能性はほとんどなく、むしろ規制され厳しくなる一方です。

これからFPVドローンを始めようか考えている人は、このようなFPV界の現実・問題をしっかり認識したうえで始めてください!

まとめ

初心者でも扱えるDJI FPVは本当に革命的なドローンです。

面倒なことをすべて吹っ飛ばしたのは、本当にFPVドローンを始める人のハードルを大きく下げました。操作性や映像に関しては改善の余地はありますが、手間もなく簡単に始めれるのは最大のメリットです。

しかし、日本でFPVドローンを楽しむには、法律面や飛行場所のなさといった致命的な問題もありますので、これからDJI FPVを始めようとしている人はその辺も考慮するといいと思います。

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