愛媛県の東温市にある「白猪の滝(しらいのたき)」はドローン空撮におすすめです。
春や夏には新緑、秋には紅葉、冬には氷瀑、と四季で異なる風景を撮れます。
この記事では、これまで何度も撮影している経験から、「白猪の滝」の紹介や実際に撮影した映像、ドローンを飛ばす際の注意点などを解説していきます。
「白猪の滝」へのアクセス
「白猪の滝」へは松山中心部から車で約40分。
一般的には車やバイクでのアクセスがおすすめで、駐車場もしっかり用意されています。
行くまでの道(国道494号)は冬に積雪して凍っている可能性があります。スタッドレスタイヤを装着したほうが安心ですが、道に雪がなければノーマルタイヤでも大丈夫です。
「白猪の滝」へは東温市の横河原駅から路線バスでも行けます!
路線バスのアクセス方法
乗車地 | 横河原駅 |
降車地 | 白猪滝口 |
路線 | 河之内線 |
距離 | 12km |
所要時間 | 26分 |
運賃(片道) | 510円 |
本数 | 1日4本 |
路線バスで行く場合には、伊予鉄道横河原線「横河原駅」を出発し「白猪滝口」で降車。
1日に4本しかありませんので時間には要注意。帰りのバスの時間も事前に確認しておくと、無駄な時間を過ごさずに済みます。
バス停から滝へのアクセス
バス停や駐車場から滝までは歩いて30分くらいです。
行きは上り坂をひたすら登っていきます。極端に体力がない人はキツイかもしれませんが、そこまで急坂ではありません。お年寄りもみんな登ってます。
冬の氷瀑の時期、坂道は雪が積もり凍っているので、あらかじめチェーンスパイクやアイゼンを装備しておきましょう。何も対策していないと大変です。
滝の入口には靴底に取り付けるための藁が用意してありますので、もし何も持っていないのでしたら、そちらを利用するもアリですね♪
「白猪の滝」のドローン空撮映像
「白猪の滝」は季節によって異なる姿を見せてくれます。
春から夏にかけては新緑に囲まれ、秋には色とりどりに紅葉した木々に囲まれ、冬には圧巻の氷瀑へと姿を変えます。
おすすめは秋の紅葉か冬の氷瀑!とくに冬の氷瀑は見る価値あり!
- 白猪の滝はドローン飛行OK?
- 東温市には公園を除きドローン飛行を規制する条例等はなく「航空法を守って飛ばしていただければ」との回答を得ています。また、皿ヶ嶺連峰県立自然公園内ですがそちらの許可も必要ありません。第三者に気をつけて飛ばしましょう。
【2019年冬】氷瀑していない白猪の滝
2019年2月初旬に「白猪の滝」を初めて撮影したときの映像です。
例年だと2月あたりに氷瀑が現れる可能性が高いのですが、残念ながら滝はまったく凍っておらず、この日は氷瀑を撮影できませんでした。
氷瀑しているか確認する方法
氷瀑になっているかどうかは、今ならインスタグラムを見れば確実。また、氷瀑になったら地元のテレビ局が取材へ行き、その日の夕方にニュースで放送されます。
冬はまわりの木々に葉がないため魅力的な絵は撮れません。あくまで冬は「氷瀑」ですので、氷瀑していない「白猪の滝」は撮る必要なし。
【2020年夏】豪雨直後で水量の多い白猪の滝
2020年の7月、豪雨の直後に「白猪の滝」へ行きトンデモない映像を撮りました。
当初は行く予定はなかったものの、豪雨のあとで滝の様子が気になり急遽向かいました。
現地へ行ってみると想像以上でした。とにかく水量が尋常じゃない!こんな水量は後にも先にも見たことがありません。
滝まで歩いて行きましたが、水しぶきが凄すぎて近づくのが困難でした。本当に尋常じゃない水量で、そのときの写真がこちら↓
間近で見ても凄かったですが、上空からでも滝の迫力は確認できます!
【2022年初夏】新緑に囲まれた白猪の滝
新緑の時期に撮影した「白猪の滝」です。
滝のまわりは緑に囲まれ、映像的にとても映えるのでドローン撮影には最適な時期。
冬と違って枝に葉っぱがついているので、障害物を把握しやすく飛ばしやすいです。逆に冬は小さな枝が見えづらく見落としやすいため危険。
【2020年初秋】紅葉前の白猪の滝
本格的に紅葉が始まる前の10月頃に撮影した映像です。
紅葉もしておらずとても中途半端な時期でした。完全に紅葉していたほうが綺麗なので、インスタグラム等を確認して、しっかり狙って行くことをおすすめします。
【2020年秋】紅葉が綺麗な白猪の滝
紅葉に囲まれ優美に流れる「白猪の滝」は素晴らしいです。
少し離れると植林が目立ちますが、滝の周辺は広葉樹なので見事に紅葉します。黄色がメインで少し赤がある感じ。この紅葉が滝を美しい流れを引き立ててくれるのです。
冬の「氷瀑」は見れないこともありますが、紅葉は毎年必ず見れるのでぜひこの時期の撮影をおすすめします。
間違いなく一番美しく滝を撮れる時期です( ^ω^ )
【2021年 2023年冬】氷瀑に姿を変える白猪の滝
白猪の滝の最大の魅力は滝全体が凍る「氷瀑」です。
平野部で最高気温が1桁台の日が5日ほど続くと氷瀑になります。毎年必ず見れるものではありません。たとえ氷瀑しても見れるのは数日ですぐに解けてしまいます。
初めて氷瀑を見たときは感動しましたし想像以上に立派です。写真で見るのと実際に見るのはまったく違います。
「白猪の滝」のおすすめの撮り方
何度か撮影した経験からおすすめの撮り方・飛ばし方を紹介します。
- 上段の滝も撮る
- 一番下の滝からのショットを撮る
- 低速でゆっくり撮る
- 氷瀑は接近した絵を撮る
- 氷瀑はチルトを上部へ向けて撮る
上段の滝も撮る
「白猪の滝」は二段になっており、地上から見えるのは下段の滝のみ。実は地上からは見えませんが、上段にも滝がありまして、この滝の流れがとても優美なのです。
上段の滝はいわばドローンでしか撮れません。新緑の時期や紅葉の時期はより一層優美ですので、ぜひ「白猪の滝」を撮るなら上段の滝を撮るのを忘れずに。
一番下の滝からのショットを撮る
「白猪の滝」をかっこよく撮るなら下にある小さな滝から狙います。
両サイドには岩があり、その間を小さな滝が流れています。少し高度を下げた位置から「白猪の滝」へ向かって徐々に高度を上げて進むことで、素晴らしい構図の絵が撮れるのです。
空間が狭く障害物(小さな枝)が多いので飛ばす際は要注意。チルトは上げ気味で。滝へ向かいながらチルトを徐々に上げていくのもあり。
低速でゆっくり撮る
狭い空間や被写体に接近して飛ばす際には、ドローンを低速で飛ばす必要があります。
低速で飛ばさないと映像がブレて何を写しているのかわからない、素人が撮ったような映像になってしまいます。急な操作はせず低速で一定の速度を保ちましょう。
低速で飛ばすには「Cモード」を使用し、ドローンによっては「クルーズ制御」で最高速度を設定できるため、これを最高8kmほどに設定して飛ばしましょう。
クルーズ制御で速度を設定することで、スティックをMAX倒したとしても、設定した速度以上は出ず操作しやすくなります!
氷瀑に接近した絵を撮る
氷瀑の撮影する際には、ギリギリまで接近したほうが迫力ある映像を撮れます。
「白猪の滝」の氷瀑はクラゲのように垂れ下がった小さなツララが魅力です。これを写すためにはギリギリまで近づく必要があります。近づけば近づくほど迫力ある映像を撮れますが、あまり近づき過ぎるとピントが合わなくなるので注意。
氷瀑はチルトを上部へ向けて撮る
氷瀑を撮影するときの基本ですが、カメラのチルトは最大限上部へ向けて撮影しましょう。
ただ単にカメラを真っ直ぐに向けて撮影しても迫力ある映像は撮れません。カメラを上部へ向けることで、垂れ下がっているたくさんのツララが一つの画面におさまり迫力が出ます。
氷瀑の撮り方は以下の記事で解説しています。
「白猪の滝」で飛ばす際の注意点
「白猪の滝」は以下のことに注意して飛ばしましょう。
- 離陸直後はGPSが拾えず上昇できない
- 見えづらい小枝に注意
- 水飛沫に注意
離陸直後はGPSが拾えず上昇できない
近年発売されている機体は、複数のGPSの電波をキャッチでき、性能も向上しているので離陸直後でも上昇できます。
一昔前の機体を使用していると、離陸直後はGPSの電波を一定数キャッチするまで時間がかかるため、上昇させれないことがあります。その場合には、できるだけ滝から離れてもっとも高い位置でホバリングしていれば、そのうち上昇可能になります。
繰り返しますが、最近の機体はすぐに上昇できます!
見えづらい小枝に注意
滝の周辺は空間が狭く、見えづらい小枝があるので事前にしっかり確認しておきましょう。
特に冬は枝に葉がついておらず、小さな枝を肉眼で見るのは至難の業です。ギリギリを攻める場合にはしっかり目視しながら余裕をもって飛ばしましょう。
水飛沫に注意
滝に接近し過ぎると水飛沫がドローンにかかる可能性があります。
以前、冬の寒い時期に飛ばしたときに水飛沫を浴び、そのまま飛ばし続けていたら水分が付着している部分が凍っていたことがありました。
そもそもドローンは電気製品ですし水には弱いです。そのときは大丈夫でも、後々それが原因で故障することも考えられますので、できれば濡らさないほうがいいです。
まとめ
「白猪の滝」はこれまで7回撮影しましたが、季節や天候によって異なる景色を撮れます。
一番おすすめなのは厳冬期に見れる氷瀑。次におすすめなのが秋の紅葉の時期。そして春や夏の新緑の時期も緑溢れていておすすめです。