ドローン空撮するうえで「滝」は魅力的な被写体のひとつです。
地上からでもヘリコプターからでも撮れない角度や距離、高さからの絵が撮れます。
ただし飛ばせる範囲が狭く繊細な操作が必要だったり、GPSや障害物に注意して飛ばさないと墜落の危険があったりして難易度が少し高い。
この記事では、滝をドローンで撮影する方法や良い条件、気を付けなければならない注意点を書いていきます。
滝をドローンで撮影する際の条件

滝をドローンで撮影するときは、以下のことを念頭に撮影に行くことをおすすめします。
- 水量が多いときに撮る
- 虹が出る時間帯を確認
- 天気は曇りが撮りやすい
同じ滝でも、天候や時間帯によって見え方や撮りやすさが異なります。撮影に行く前に必ず条件を確認して、滝がもっとも魅力的に撮れるときに行くといいですね。
水量が多いときに撮る

滝をドローンで撮影するときは水量が多いほうが確実に映えます。
ドローンのカメラが広角なため、水量がないとまったく絵になりません。
もともと水量が多い立派な滝であれば問題ありませんが、小さな滝や中くらいの滝は、晴れの日が続いたりすると水量が減っていること多いです。逆に、雨が降った翌日は水量が多くなり、普段チョロチョロ程度の滝でも撮り甲斐のある滝へと変化します。
滝の撮影は雨の日の翌日など滝の水量が多い日を狙いましょう。

晴れの日が続いているときや水量が少ない冬は避けたほうがいいです。
新緑(春)から紅葉(秋)がおすすめ

滝の撮影は春から秋に撮ることを推奨します。
理由は、冬の時期は木々の葉がなくなり物足りない寂しい絵になるからです。滝のまわりは広葉樹が多く、冬は枯れて葉が付かないため、色的にまったく映えない映像になってしまいます。
それに比べて、春から夏にかけては新緑で緑に囲まれた滝を撮ることができ、秋には赤や黄色など色とりどりで滝を引き立ててくれる映像が撮れます。

同じ滝でも新緑と紅葉とでは全然違う光景が撮れるので2シーズン撮影するのもあり!
虹が出る時間帯を確認

落差があって南側を向いている滝は、時間帯によって虹が見えることがあります。
地上からだと撮れなくても、自由自在に高さや位置を移動できるドローンだと、太陽との角度によって綺麗な虹が出てくれることがあるのです。滝と虹は素晴らしいコラボレーションで、これもドローンでしか撮れない光景なのでぜひ撮りたいところ。
もし撮影予定の滝がそこそこの落差で南側に位置していたら、ぜひ太陽が出る晴れの日に撮ることをおすすめします。
天気は曇りが撮りやすい

滝を撮るなら太陽が出ていない曇りの日のほうが撮りやすいです。
晴れの日は太陽が滝に当たると白飛びしやすく、さらに周囲は木々に囲まれていることが多いので、明暗の差があって明るさ調整が難しいです。
それに比べて曇りの日なら明るさ調整がとても簡単で、滝も白飛びする心配がないのできれいに撮れます。しかも滝は晴れているよりも曇っていたほうが雰囲気が出ます。

天気縛りがないなら曇りの日に撮るのもあり!
もちろん虹が出る滝は晴れた日に撮ったほうがいいです。しかし虹が関係ないのでした、曇りの日なら初心者でもきれいに滝を撮れますよ。
滝のドローン空撮テクニック

滝をドローンで撮影する際のテクニックです。
- 低速で速度で一定に保つ
- 滝に接近した絵も撮る
- チルトで映像に動きを出す
- スローモーションを使う
空間が狭いため繊細な操作がなにより重要。
低速で速度を一定に保つ

滝(被写体)に接近すればするほど低速に、離れれば離れるほど速くが基本です。
滝に近づいて撮るならできるだけ低速で、しかも速度を一定にすると使える映像を撮れます。逆に、被写体との距離が近いのに速い速度で撮ると被写体がブレてしまって映像としては使えません。
低速で一定の速度で飛ばすには以下3つを押さえれば飛ばせます。
- 繊細なスティック操作
- Cモードで飛行
- クルーズ制御機能で最大速度を設定
ドローンの操作は同じ位置でスティックを固定することが重要です。カクつかないプロポ操作とチルト操作の記事で操作方法は解説中。
機体によってはCモード(Tモード)を選べるため、もっとも最高速度の遅いCモードで飛ばしましょう。また高性能な機体には「クルーズ制御」機能が搭載されており、各モードの最高速度を設定できます。
Cモードで最高8kmほどに設定することで、低速での飛行が簡単になります。
滝に接近した絵も撮る

ドローンのカメラは広角なので、被写体に近づかなければ迫力が出ません。
滝のすぐ近くで操作できる場合には、目視しながら流れ落ちる滝にギリギリまで接近することで、迫力ある映像が撮れます。
個人的に好きなのは、滝が流れ落ちる位置から滝壺へ向けて俯瞰で撮る絵です。これが撮れるのはドローンだけですし、かなり見応えのある絵を撮れます。
チルトで映像に動きを出す

滝の撮影ではチルトを動かすことで映像に動きを出せます。
例えばチルトを上方へ向けたまま滝の上部へ向かっていく。逆にチルトを下方へ向けながら機体を下げていく。当たり前ですが、機体が地面付近にいるときはチルトを上方へ、滝よりも高い位置にいるときはチルトを下方へ向けます。
機体操作もチルト操作もスムーズにできる人は、滝の上から機体を下げながら徐々にチルトを下から上へ向けることでおもしろい絵を撮れますよ。
空間の狭い空間でチルトを動かすのは少々難しいですが、そんな状況でチルトを意識できれば、ほかと差別化した動きのある映像が撮れるのです。
スローモーション撮影

滝の撮影で大いに活躍するのがスローモーション撮影です。
フレームレートを60fps(50fps)や120fps(100fps)で撮影することで、流れ落ちる滝がゆっくりになり表現的におもしろくなります。

スローモーションが撮れるのはDJI Mavic 3シリーズなどがある!
映像に変化をもたらすためにも、120fpsのスローモーション撮影ができる機体は滝を撮影するならぜひ持っておきたいところです。
滝をドローンで撮る際の注意点

滝のドローン撮影は魅力的な映像が撮れる一方で危険がたくさんあります。
海や山と違い空間が狭く障害物が多いので墜落の危険が高い。さらにGPSの電波も届きにくく、突然ATTIモードになることがあり、操作に慣れていないと墜落させてしまいます。
それでは滝を撮影する際にはいったい何を気を付ければいいのか、過去のヒヤリハットの経験から書いていきます。
- 突然のATTIモードに注意
- 周囲の障害物を事前に確認
- 滝の白飛びに注意
- 水飛沫に注意
突然のATTIモードに注意

落差のある滝の滝壺付近から飛ばす場合、ドローンはGPSの電波を掴みにくく、離陸させるのに高度制限が出ることがあります。これはしばらく待機しておくことで、十分な電波を捕捉してくれ制限は解除されることが多いです。
そしてGPS関連でなにより危険なのは、飛行中に突然ATTIモードに切り替わることです。
滝や滝壺に接近すると、電波が弱くなり突然ATTIモードに切り替わることがあります。突然切替わるため、ATTIモードでの操作に慣れていないとすぐに墜落させてしまいます。
とくに滝の周辺は、滝によって作り出された風が吹き機体は簡単に流される。流されたら適切に当て舵を入れないと速攻で墜落させてしまうので要注意です。
- 常にGPSの捕捉状況に気を配る
- あまり滝に接近しすぎない
- 高度を下げすぎない
操作する位置や環境によるため一概には言えませんが、GPSの電波状況が悪いなら、滝へ接近したり高度を下げすぎるのは厳禁です。
周囲の障害物を確認する

滝の周辺は木々が多く、目視しづらい枝がたくさんあります。
墜落原因の多くは木に突っ込んだり、枝への接触です。
これを避けるために、事前に必ず飛行範囲を入念に確認し、目視で障害物を把握しておきます。とくに木の枝は見えづらいので要確認。この飛行前の準備を怠ると後悔しますので、しっかり枝の有無は確認しましょう。
【関連記事】ドローンの墜落原因と防止策を紹介!これを守って墜落防止
白飛びに注意する

晴れた日は滝が白飛びしやすいです。
メインの被写体が白飛びしていると台無しですので、必ず滝が白飛びしないように露出をうまく調整する必要があります。
多くのドローンでは設定で「ヒストグラム」を表示できます。ヒストグラムは白飛びや黒潰れが把握できる便利な機能です。このヒストグラムを頼りに、滝が白飛びしないように露出を調整することで、後悔せずに済みますよ。
水飛沫で機体が濡れるのを防ぐ

滝の撮影で気を付けるべきは、ドローンに水飛沫がかかってしまうことです。
ドローンは電化製品で防水対応ではないため、水飛沫がかかると故障の原因になります。
滝に接近しているとき、全然大丈夫だと思っていても実は水飛沫がかかっていることがあります。カメラを下方に向けていれば、レンズが濡れないので気付きません。
また、手元のモニターに映る映像では水滴が付いているかどうか見づらいときがあり、意外と気付きません。帰還させてはじめてずぶ濡れであることに気付くこともしばしば(笑)
迫力ある映像を撮るなら接近することを推奨しますが、その際には必ず水飛沫のことを考慮することが大事です。余裕を持って接近しましょう。

万が一濡れてしまったら、急いで帰還させて水分を拭き取るように!
まとめ
滝を撮影する際の条件やテクニック、注意すべき点を紹介しました。
滝はドローンが大活躍する被写体ですが、繊細な操作が必要で、障害物も多いことから墜落の危険が高く、難易度は少し高いのが事実です。
いざ撮るときには安全第一で、障害物の確認を怠らないようにしましょう。