国の重要施設やその周辺でのドローン飛行は「小型無人機等飛行禁止法」で厳しく規制されており、気軽に飛ばせません。
機体の重量関係なく適用される「小型無人機等飛行禁止法」には以下の記載があります。
重要施設及びその周囲おおむね300mの周辺地域の上空における小型無人機等の飛行を禁止
施設上空はもちろん300m以内に入れないのです。
ただ逆に言えば、300mまでは近づくことはできるわけです。300mですと上空から撮れば、かなり接近した絵が撮れるのはドローンをやってる人なら想像できると思います。
今回、実際にとある原子力発電所(原発)をドローンで空撮してきました。
- 実際に300mまでなら近づいてOKなのか?
- 事前に原発に連絡する必要はあるのか?
- 撮影した映像を公開しても大丈夫なのか?
対象施設に連絡し確認したことも含め、上記のことを解説していきます。
原子力発電所(原発)をドローン空撮

「小型無人機等飛行禁止法」があることから、個人が撮影した原子力発電所(原発)の空撮映像はネット上で見かけません。
珍しい映像であることは間違いありませんので、ドローンを飛ばしている身からすると撮りたくなる被写体のひとつです。
今回、実際に飛ばしてきたわけですが、一応念には念をということで、関係各所に事前に連絡をしています。
原子力発電所(原発)を撮影しても良いのか?

当然ですが「小型無人機等飛行禁止法」を含め法律を守れば問題ないです。
事実、原子力発電所(原発)に確認してみたところ、「飛ばしてはいけない」とは一言も言われませんでした。なにか特別な理由がない限りは、向こう側も飛ばすなと強制することはできません。
施設上空や周辺300m以内は禁止ですが、300m以上離れているのであれば法的には問題ないです。

概ね300m以上離れれば原子力発電所(原発)を撮影できます。
施設上空や周辺(300m以内)でも撮影できる場合
- 対象施設の管理者又はその同意を得た者が当該対象施設に係る対象施設周辺地域の上空において行う小型無人機等の飛行
- 土地の所有者若しくは占有者(正当な権原を有する者に限る。)又はその同意を得た者が当該土地の上空において行う小型無人機等の飛行
- 国又は地方公共団体の業務を実施するために行う小型無人機等の飛行
引用: 警視庁 小型無人機等飛行禁止法について
「小型無人機等飛行禁止法」では例外的に上記を満たせば合法的に飛ばせます。簡単に言えば、施設側から依頼された場合や許可を貰った場合は飛ばせるということです。
ただ、個人が「趣味で飛ばしたい」と言ったところで門前払いでしょうから、依頼された業者などに限られますね。
事前に原発に連絡する必要はあるのか?

念のため連絡を入れたほうがいいでしょう。
法律的には300m以上離れていれば(余裕を持ってもっと)連絡する必要はないとも思います。しかし、もし警備員が飛行しているドローンを発見してしまうと確認する必要があるそうで、そうなると厄介な問題になりかねません。事前の周知という点で連絡は一言入れておいたほうがいいです。
わたしが連絡したときは「300m離れていたとしても一応日時を教えて欲しい」とのことでした。向こう側としても把握はしておきたい様子。

強制といった感じではなくあくまでお願いベースでした。
どこまで飛行可?曖昧な「おおむね300m」

小型無人機等飛行禁止法には「重要施設及びその周囲おおむね300mは飛行禁止」とあります。気になるのが、300mちょうどではなく「おおむね300m」と曖昧に書かれていること。
正直300mギリギリに近づくのはやめたほうがいいですし、この判断は施設によって異なるので、その点からも事前に連絡して確認するべきでしょう。

撮影するにしてもせめて500m〜1kmくらい離れていれば安心かと。
撮影した映像や写真をSNSなどに公開しても大丈夫?

法律的にはなんら問題ありません。
しかし、今回付近を飛ばした施設側からは公開するのはできればやめてほしいとお願いされました。
もちろんこれに強制力はないとおっしゃっていましたし、あくまでお願いベースであって、その辺は “遠慮してほしい” “理解してほしい” といった感じでした。
公開してほしくない理由として挙げていたのは「防犯上の問題」です。要するに、施設に侵入する際の参考にされてしまうということです。
わたし自身は堂々と撮影した映像を「原発をドローンで空撮!」と題してYouTubeに公開したかったのですが、言われた通り遠慮し、検索に引っ掛からないようにして公開しました。
ネット上に空撮映像&写真があるから別にいいのでは?
ネット上には今回撮影した原子力発電所(原発)の空撮映像&写真が普通にUPされてます^^;
新聞社がヘリコプターから撮ったものと思われますが、すでにたくさん載っています。別にわたしがUPしたところで防犯上の問題になりそうにはないですけどねぇ…。
しかもヘリから一眼レフなどの高画質なカメラで撮っていますので、そちらのほうが断然画質も良い。少なくともMavic Miniのカメラよりかは施設がはっきり見れます。
そもそも論として、撮影されたくらいで防犯に問題がある時点で問題がある気がします。もしそれで防犯に問題があるのなら、早急に法整備したほうがいいと思うんですけど…。
最近は「DJI機は中国製だから…」などと言われていますが、そもそもこの原発内で行われたドローンによるテロ訓練でがっつりPhantomを使ってます。むしろそっちのほうは大丈夫なの?と聞きたくなりますよね。
いまの時代は人工衛星もあるわけですし、空からの画像は他国でもGoogleでも簡単に手に入ると思うのですがどうなんでしょう?

個人的には合法的に撮った映像はSNSなどにUPしても問題ないと思います!
伊方原発を撮影した映像
今回撮影した伊方原発の空撮映像です。
1kmくらい離れた場所から撮って、それを拡大して使っています。事前に伊方原発と海上保安庁には連絡済み。
本当はもっとギリギリまで近づいて堂々と「原発を空撮!」と載せたかったのですが、すでに書いたように “お願い” されたので、検索に引っかかりづらくするため名前を伏せて載せました。
まとめ

原子力発電所や周辺でのドローン飛行について書きました。
- 300m以上の余裕を持ち法律を守れば飛行可能
- 対象施設への事前連絡は推奨(個人的には必須)
- SNSへの公開は各自判断!お願いを聞くかも各自判断!
原子力発電所は施設柄とても敏感になる人も多いため、撮る必要がないのならあえて撮る必要もないと思います。付近でドローンが見つかったら問題に発展する可能性もあるので、もし飛ばすなら連絡を入れたうえで、普段よりも注意して飛ばしましょう。